鎌倉路地フェスタ

鎌倉は四季折々、何度訪ねても新しい発見があり出逢いがあります。


今回はおしゃれ雑貨店からおいしい食事処など、鎌倉駅から路地マップ片手に散策し、スタンプラリーを押していただきながら楽しい一日を過ごしてきました。


7番目は娘のショップ「フローラル」では普段は英国アンティークを中心に作家ものの素敵なアクセサリーを扱っておりますが、フェスタ用に「リバティープリント・ビンテージファブリックとミャンマーの職人さんが手づくりで作ったカゴ」を出品していました。私はカゴが大好き、リバティーの布もラブリーで大好き!思わずひとつ購入してしまいました。


カフェでは美味しいコーヒーを飲み、鎌倉の路地を満喫いたしました。路地ってそこに暮らす人々の匂いがしますし、咲いている日常の花を愛でる・・・素敵な空間だと思います。


そうそう、鎌倉といえば一度はいただきたかった美鈴の和菓子。鎌倉の茶人御用達の名店で知られています。出来上がったばかりの美しい春の生菓子を買い、茅ヶ崎の息子夫婦のところに寄り、コーヒーでいただきました。
花より団子・・・ではないのですが、鎌倉の神社は花を愛でるには「花神社散策」も素敵ですね。桜が終わり今の季節ですと妙本寺の「カイドウ」、光照寺の「レンギョ」、そして4月下旬になれば安養院の「ツツジ」。浄智寺の「シャガ」梅雨どきの「花ショウブ」。大好きな光明寺の「ハス」・・・。
私の住む箱根は今、コメ桜とコブシが満開です。
いつか小さな旅、鎌倉に泊まって「早朝座禅」も経験してみたいです。
4月19日から4月29日まで

春の野菜

初春も過ぎ、日差しが増し、湖を渡る風もきらきらと輝いているような季節。
「風光る」この季節は春の野菜も長かった冬からいっきに輝きを増します。
週末に来客があるので、久しぶりに築地市場に行ってきました。子どもたちが小さいころは東京と箱根を往復し、築地での買い物が楽しみでもありました。
私たちの体は食べもので作られます。体だけでなく、心のもちようも、食事の内容で変わってくると思います。
心も?
そう。食べたもので、人の気持ちも変化しますよね。
「食って大切だなぁ」とつくづく思います。
とくに春先の苦味、えぐみ、そして新芽や芽ぶきの香りがします。
これって日本の食の大切な味だと思うのです。
今回のお客さまはレバノンからご夫妻で我が家にお越しくださいます。イスラムの方なので豚は召し上がりません。そして、日本人の方。
市場には春の豆類がいっぱい。絹さや、スナップえんどう、そら豆、グリンピース、やわらかな緑色をした春の豆類は美しいですね。山菜も出回っています。新じゃがと新玉ねぎも美味しいですね。そう、新じゃがと鶏肉のごま煮。きゅうりと鮭のおすしにグリンピースを散らしましょう。野菜がお好きなご夫妻なので、日本の春の野菜をたっぷり召し上がっていただきましょう。根菜のマリネもいいですね。
と、書いておりますが今年の冬は関東も大雪が降り、生産者の方々に甚大な被害を与えました。今回の雪害で農業をリタイアする農家も出てきていると聞きます。
野菜農家も高齢化が進んでいます。重くて、収穫作業が大変な、だいこん、白菜などはとくにそうだといいます。農業者の平均年齢は67歳か68歳です。いつリタイアしてもおかしくないのですが、きつい作業でも黙々と野菜作りをしてくださっています。市場で美味しそうな野菜を見ながら、ふと、これからの日本の農業の未来を考えてしまいました。栽培面積がこれ以上減らないように・・・どうしたらよいのでしょうか。
さぁ「いただく命」を大切に料理をしましょう。旬の野菜で。


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茶道と競馬

『なぜ競馬学校には「茶道教室」があるのか』
13日は阪神競馬場で桜花賞、来週は中山競馬場で皐月賞があり、3歳クラシック戦線の開幕です。
なんて、私が競馬に詳しいとお思いでしょうか。
いえいえ、まったく疎いのですが、たまにテレビ観戦をしている時に「なんて馬も騎乗している選手も”美しいのかしら”」と魅せられることがあります。その答えが分かる本に出会いました。
それが「なぜ競馬学校には「茶道教室」があるのか: 勝利は綺麗なお辞儀から」を上梓なさった原千代江さん。
原さんは1947年、新潟生まれ。
1982年に設立された、JRA(日本中央競馬会)の競馬学校で、今も茶道を教えています。
『心の整え方 勝負の作法』
心との向き合い方、無駄のない騎乗フォーム・競馬にかかわる人たちへの感謝
「僕は先生に授業から全てを学んだ」と帯で武豊さんが語っておられます。
第一線で活躍するジョッキーたちが、いまなお心に残る授業としてこの茶道教室をあげるそうで、競馬と茶道には、関係がなさそうに見えて、実は相通じるものが非常にあることが、原さんのお話を伺って分かりました。
わずか十五歳にして、覚悟を持って入ってくる新しい生徒たち。騎手という勝負の世界で生きる選択した彼らに必要なのは、お茶の技術ではなく、お茶の礼儀作法や美しい所作です。そして、それはそのまま、現在失われつつある日本人の心でもあります。と仰られます。
最初は「お茶の授業?騎手になんでお茶なんだよ」
イガグリ頭で、ちょっとむさ苦しい男の子たちが、口を尖らせてわたしの前に迫ってくる・・・。それが、JRA競馬学校の第一期生との出逢いだったそうです。
「競馬学校でお茶ですか?」
「いや、そんなに堅苦しくかんがえないでください」
「でも、生徒にお茶を教えるんですよね?」
「騎手を目指している子どもたちに、お茶が必要なんですか」
「お菓子の食べ方だけでいいんです」
原さんは頭の中に「?」がたくさん飛び交ったそうです。
お菓子のいただき方にも作法があります。
それを覚えるだけでも大変なことです。
「こんなの、指でつまんで、そのままパクッと食べればいいじゃん」
そんな彼らに、どうすれば、この子たちに分かってもらえるかしら。
力の入れ加減で型が崩れてしまう、和菓子職人の心を、自分たちの手で扱うことを知ってほしい、など等。一頭の子馬を誕生から育成まで、あらんかぎりの愛情を注いで育てあげる幾人もの方々の気持ちが分かる騎手になってほしい。
そんな思いではじまる授業ですが、掛けた軸、活けた野の花、彼らジャージやジーンズでのイガグリ頭の子供たちも正座には「うおっ・・・」「もう、だめ・・・」「無理・・・」転げまっていても回をかさねていくと驚くほどの早いスピードで、自然に美しいフォームになります。正座の綺麗な生徒は、馬に乗ったときのフォームも綺麗とか。お辞儀も、回をかさねるとごとに美しくなるそうです。
そんな彼らのなかで突然の別れもきます。レース中に起きた事故で亡くなった
競馬学校卒業生。命をかけて生きる若者たち。暖かな眼差しで茶道を教える原さん。スタジオでお話を伺っていると、茶道を通じて、彼らになにを感じとってほしいのかが分かります。
お辞儀が綺麗な人は心も綺麗ですし、人にも自分にも、ときには厳しく、ときには優しくなれます。
お辞儀には、男も女もありません。騎手も、子どもを育てているお母さんも、会社の社長さんもみんな同じです。とおっしゃいます。
背筋を伸ばし、馬に騎乗する選手のたゆまぬ見えないところでの努力は、人に感動を与えてくれるのですね。
ラジオではたっぷりお話を伺いました。
そして、原さんの人生を重ね合わせて読む本に心打たれました。
放送は4月13日・文化放送「浜 美枝のいつかあなたと」
日曜日・10時半~11時です。


「Rana Chalabi展 OUDの奏~楽隊とともに」


箱根の森の中に家を建てて、もう40年になろうとしています。
ここでは日時計がなくて、年時計があって、春が来るたびにひとまわりするような大きな時計に支配されているような感覚があります。
淡い春の訪れが、樹々の色みの変化で知らされます。
若葉がチラッと目につく前に、全山ぼおっとうす赤くなるんです。
芽吹く前に一瞬の恥じらいを見せるかのような、こんな季節のひとときが好きです。
箱根やまぼうしでの展覧会やコンサート、落語会などたくさんの方々がお越しくださいます。そして、四季おりおりの季節を楽しんでくださいます。
春の「Rana Chalabi展 OUDの奏~楽隊とともに」のお知らせです。
皆さまは中東を代表する楽器・ウード(OUD)ってご存知ですか。
リュートや琵琶の祖先とも言われアラブ音楽にはかかせないウード。
その音色を一度聴くと、その旋律に魅了させられます。
そのウードに合わせて踊る美しい女性の壁画もあるそうです。
エジプトではこのウードのヒエログリフ(神聖文字)を「美しい」=「NEFER(ネフェル)」と呼んだとか。
今回の展覧会はシリア系レバノン人のRanaさんの作品で、静寂の中にも躍動感が溢れています。白黒で表現されている絵には、なにか・・・日本の「禅」の世界を想像いたします。彼女の「平和への祈り」がメッセージとして伝わってきます。
会期初日にはRanaさんをレバノンからお迎えいたします。
そして初日4月19日(土)は日本では数少ないウード奏者、常味裕司さんのスペシャル・コンサートをお楽しみいただけます。
常味さんはチュニジアに渡りアラブ世界を代表するウード奏者のアリ・スリティ氏に師事し世界中で演奏活動をなさっています。
箱根の森の中、春の訪れを絵画と音楽でご一緒しませんか。
同時開催としてエジプトの大地の色で染められた綿織物のテーブルクロスや
クッション等も展示いたします。
詳しくはホームページをご覧ください。
初日は私もご一緒させていただきます。
お越しをお待ち申し上げております。
http://www.mies-living.jp/events/2014/0419rana.html