浜美枝のいつかあなたと ~ 野坂暘子さん

文化放送「浜美枝のいつかあなたと」(日曜10時半~11時)
今回はお客さまに、小説家・野坂昭如さんの奥様で、
このたび「リハビリ・ダンディ」というご本を書かれた野坂暘子さんをお迎えいたしました。
宝塚歌劇団に在籍中、小説家の野坂昭如さんと知り合い、21歳でご結婚されました。40数年に渡り「野坂昭如の妻」であり、また2人の娘さんの「母」でもあり、同時に画廊の経営者、シャンソン歌手としてもご活躍されています。
このたび脳梗塞に倒れられた夫・野坂昭如さんとの二人三脚の生活を描いた「リハビリ・ダンディー」を上梓。話題の一冊です。
帯には
6年前、72歳の夫が脳梗塞に倒れ、人生の第二幕が上がった。
         半身マヒ、骨折、肺炎・・・・・
    困難にめげず、共演者の野坂に声をかける。
「あなた、私についてきて!二人でカッコいいステージを演じよう」
副題に「野坂昭如と私 介護の二千日」とあります。
脳梗塞で倒れ、緊急入院。
幸いにも命を取り留めリハビリ専門病院に入院された野坂さん。
半年後には「病院を出て家に帰る」ことを決められたそうです。
このままでは、野坂さんの気持ちが萎えてしまう、もう一度書斎の椅子に座らせたい・・・と思われたそうです。
そこから家での介護がはじまります。
スタジオでお会いした暘子さんの素敵な笑顔。
介護がどれほど大変なことかは想像できます。
「何もかもが精一杯だった。それでもがむしゃらに立ち向かっていった日々が思い出される。混乱の渦の中で、私は一人ぼっちだった。よく泣いていた。よく神に祈っていた。私に力をください、私をくじけないように守ってほしいと。私は守られている。今、そう思う。そして私は彼を守っている」
「まかせておいて、私、あなたのお母さんにでも、女神さまにでもなってあげるから」
あら、この先、楽しそうじゃない。
とあとがきに書かれています。
本の表紙の写真は野坂さんが倒れて4年目。次女の亜末さんとステッキを使わずバージンロードを歩かれ、会場には大きな拍手が沸き起こり、幸せな野坂さん、暘子さんの姿が素敵に映っています。
以前、この番組が生放送の頃に野坂昭如さんにご出演いただいたことがあります。
「今朝、出掛けに浜さんとお会いするのよ、と申したら野阪が”リハビリ頑張るからまた呼んでください”とのことづけをあずかりました」と。
野坂昭如さん・・・”スタジオでお待ち致しております”
詳しくは4月26日(日)10時半から11時までの放送をお聴きください。

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NHKラジオ深夜便「大人の旅ガイド~飛騨市神岡町・山之村」

今夜ご紹介する飛騨市神岡町山之村は、岐阜県の北端に位置し北は富山県、東は高山、南は飛騨古川町、西は宮川町に境が接しています。近隣都市からは、高山市の北へ44.3キロ、富山市から南南東へ48キロの位置にあります。
市街地から22km山間に入った標高千メートルの楽園、
地図にない村”山之村”です。
雄大な北アルプス飛騨側山麓の高原に点在する7つの集落(森茂・伊西・下之本・瀬戸・打保・和佐府・岩井谷)70戸からなる山之村。
ここは昔ながらののどかな山村風景がひろがります。
辺境の集落、そのどの家にも全面が板造りの伝統的な倉庫「板倉」が残っています。700年の歴史をもつこの地域には、茅葺きの家や、地蔵堂や道祖神などがあり、そこには穏やかな空気が流れ、まさに日本の故郷といった感じがします。
全国的に深刻な過疎化と高齢化が進んでいますが、山之村のみなさんは持続可能な村づくりに一生懸命です。現在、市町村合併が進んだなかで、一般的に中山間地域は行政のきめ細かな支援等が行き届かなくなり、更なる過疎化への道へ、との声もありますが、ここ山之村は神岡町の住民との連携もとられ素晴らしい活動をしています。
この村は「にほんの里100選」にも選ばれています。
選定委員長の映画監督・山田洋次さんは
「にほんの里100選というタイトルをはじめて聞かされたときに感じたのは、なつかしい風景や誇るべき暮らしの文化を残しているような地方が、ぼくたちの国に百カ所もみつかるだろうか、という不安だった。しかし、ふたを開けてみて驚いた。寅さん映画の監督として日本中を歩き回った経験など実に貧弱でナンセンスということを思い知らされた。」
と語られています。私もそう思います。
私がこの村を始めて訪れたのは一昨年の12月、この山之村で作られている「寒干し大根」を求めて伺ったのが始めてです。寒干し大根は1、2月の極寒期に天日干しをし、キツネ色に変わり保存食として、どの家庭でも作られています。冬景色の美しさと共に、その美味しさはまた格別なものです。
その「寒干し大根」を作り続けてきた「すずしろグループ」の皆さんが「食アメニティコンテスト」で農林水産大臣賞を受賞なさいました。軒先に藁で吊るしていたものを串にさして、そろばんを縦型にしたような干し台が工夫されまさに、村の風物詩として全国に知られるようになりました。
「すずしろグループ」も創立20周年を迎えられました。
今は自然食ブームなので売り出せますが、当初は大変なご苦労だったと思います。
「毎日毎日積もる雪、いつになったら春が来るのかと思っていた。雪よけをしながら山々を見ると、木々にも雪が積もっている。いつになったら雪がとけるのだろう。この長い冬を何か利用することがないか、楽しみはないかと思っていた頃、昔から山之村には保存食としての「寒干し大根」がある。これを生かし、冬にしかできない食文化を大切にしよう」
と思い皆さんでとりくまれたのでした。
美しい暮らしを残す・・・という事は、そこに人の営みがあって初めて守られるのですね。
北ノ俣岳(2,661m)登山の中継地としても知られ山之村には、コテージ、バンガローを備えたキャンプ場があり、奥飛騨山之村牧場では白樺の森に囲まれて、牛たちとのんびり、草を食む緑のまきばでのんびりすることが出来ます。(4月29日オープン~11月の頃・雪が降るまで)
旅館や民宿もあり、豊な自然を満喫できます。
先ほど申し上げた「寒干し大根」は山之村牧場で購入できます。3月下旬に再び訪ねたら、まだ小雪が舞い春にはあと一歩・・・というところでしたが、代表の清水利子さんは「今年もいい味になりました!」とおっしゃっていました。さっそく私も帰宅してから料理しました。シンプルに煮物も美味しいし、中華風に椎茸、白菜、キクラゲ、エビを油で炒めてみました。
バスで山ノ村から神岡町に戻ったら、市街地を散策してください。神岡町市街地は大洞山(1,348m)直下の盆地にあるため、湧き水が豊富で至る所に地元の人々が共同で管理している水車があり、年中冷たくて美味しい水が流れています。
疲れたら、平成17年4月にオープンした「平成の芝居小屋・船津座」でひと休み。船津座は飛騨の匠の伝統の技を結集した建物です。
飛騨は春夏秋冬・それぞれの自然が楽しめます。その中にあって”あるがままの自然”と共に暮らす神岡町の奥座敷”山之村”をご紹介しました。

【旅の足】
富山から~高山本線で猪谷(46km,33分)バス40分神岡市外
        神岡~バス・車(22km,40分)
名古屋から~高山本線で古川(2時間25分)バス45分神岡市外
松本からは車の場合、安房トンネルを抜け乗鞍スカイラインで高山へ
新宿駅西口から高山まで高速バス有。(約5時間30分)
大阪(近鉄なんば)から高山まで高速バス有。(約5時間20分) 

【お問い合わせ先】
社団法人 飛騨市観光協会
TEL 0577-74-1192
FAX 0577-73-0099

浜美枝のいつかあなたと ~ 養老孟司さん

文化放送「浜美枝のいつかあなたと」(日曜日10時半~11時)
今回は2本分を収録いたしました。(4月12日、19日分)
お客様に、解剖学者の養老孟司さんをお迎えいたしました。
養老さんは1937年、鎌倉のお生まれ。
1981年、東京大学医学部教授に就任。
専門である解剖学や脳の働きについての先端的な研究・発言をされ、
注目をあつめます。95年に東京大学を退官されて以降は、社会現象や
人間のありかたに関するご本を多く書かれ、2003年に発表された
「バカの壁」はベストセラーになりました。

養老さんの最新刊「読まない力」を1本目は中心に。(PHP新書から発売中)
ちょっと変わったタイトルですので、どんな意味があるのか・・・。
(言葉を信じすぎないこと。言葉に振り回されないこと等。)
養老さんは7歳で終戦を迎えられました。
終戦前と後では、大人たちや学校の先生の言うことががらりと変わり、
その辺りが”言葉”に大きく影響しているとお見受けしました。
「読まない力」のご本の中で、養老さんはアメリカなどの経済大国と中国、
インドなど、近年、エネルギーの消費量が急成長している国との関係も分析されています。
そして、欧米諸国の「欺瞞」が「地球温暖化問題」の語られかたに現れているのではないかとも・・・。また、「文明という秩序は、それと同じ量の無秩序と対になっている」とも記されています。
“人間の脳にも、同じ法則”があるとか・・・。
後はぜひ、番組をお聴きください。
分かりやすい言葉で解説してくださいました。
2週目(19日放送)はプライベートでの養老さんのお話を伺いました。昆虫採集、日本の教育制度、「京都国際マンガミュージアム」の館長として、現代の子供達の置かれている環境、日本の農業・農村の問題、興味深かったのは「現代人も参勤交代」をするべき!とのご発言。
こちらも是非ラジオをお聴きください。
今回も素敵なお話をしていただきました。
養老先生ありがとうございました。

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親子で学ぼう!春の温暖化防止スクール

先日楽しいイベントに参加いたしました。
「親子で学ぼう!春の温暖化防止スクール」です。
小田急電鉄が運行する 臨時列車「エコ・ロマンスカー」に一般親子50組100名をご招待し、ロマンスカーには環境大臣、箱根副町長、小田急電鉄社長、小田急箱根ホールディングス社長、気象予報士、森田正光さん、そして私でした。
このイベントは3月から始まった「箱根がエコになる!低酸素社会づくりキャンペーン」の一環として開催されました。新宿駅に集合しロマンスカーに乗り込みました。約1時間半の小さな旅です。
気象予報士ハレルヤの方々による気象実験教室、森田さんのお話「気象と地球温暖化の影響」はとても分かりやすく、楽しみながらの勉強に小学生の皆さんの目は輝いていました。
私は住民代表としてこんなお話をさせて頂きました。
「箱根に住んで30年。最初は子育てに良い自然の環境に惹かれて移り住んだのがきっかけです。
まず今日皆さんに一番お話したいと思っておりましたのは、「地産地消」のことです。「地産地消」とは、神奈川県にお住まいならなるべく神奈川で採れたもの、東京の方なら近郊のものを進んで食べるようにすれば、食べ物を遠くから運んでくるのに排出されるCO2の量を減らすことができます。
フードマイレージという言葉を知っていますか?
食べ物の量と運ぶ距離をかけたもので、この数値がとても高いのが日本なのです。日本はそれだけ遠くの国から食べ物を運んでいます。運ぶためには飛行機や船やトラックなどを使うため、沢山のガソリンが必要となり、その結果CO2排出量が増えてしまうのです。
フードマイレージを小さくするために一番良いのが「地産地消」なのです。皆さんが地元のお野菜などを進んで食べるようにしていただけると、この数値がどんどん減って環境への負担も軽くなります。
それから皆さんにお願いしたいのはご飯を残さず食べること。生ごみを出さないということもエコ活動につながります。
お父さん、お母さん達にも是非お願いしたいことがあって、実行されている方も多いようですが、日ごろからエコバックを持ち歩いて欲しいということです。
エコ活動は何も難しいことではなくて、こういった日々の生活の身近な部分にも私たちができることは沢山あります。大切なのは一人ひとりがちょっと気をつけること。皆んなで頑張っていきましょう。」
と、このような話をさせて頂きました。
ドイツの環境規制は世界一厳しいといわれます。
私も、グリーンツーリズムの旅で何度もお邪魔していますが、その徹底ぶりにはいつも舌をまいています。ドイツも、日本同様、戦後、環境破壊が進みました。しかし1980年代に入って、国をあげて自然環境保護に取り組むようになったのです。今、ドイツに広がる緑豊かな森の多くは、破壊から再生への道をたどったものだそうです。
こうした、自然環境保護を支えるのが、環境教育です。
子どもたちに自然を身近に感じてもらうために多くの学校が環境に配慮した校庭づくりをし、そこにビオトープ(生物の生息場所)を作っています。自然を身近に感じることが、自然を大切にすることの原点であるという思想がそこにあるような気がします。
ご一緒した50名の小学生の皆さんが”何か”を感じてくれたはずです。
皆さんには、この日のために特別に、特製地産地消弁当とロマンスカー・MSEランチボックスが用意され、のんびり楽しい旅でした。