浜美枝のいつかあなたと ~山田太一さん

文化放送「浜 美枝のいつかあなたと」(日曜10時半~11時)に
脚本家・小説家の山田太一さんをスタジオにお招きいたしました。
山田さんは昭和9年浅草のお生まれ。
昭和33年、松竹映画に入社され、木下恵介監督に師事されました。
テレビドラマの分野で多くの脚本を執筆され、「岸辺のアルバム」、
「早春スケッチブック」、「ふぞろいの林檎たち」などがあります。
山田さんはおっしゃいます。
「もう願いごともいくらも果たせない齢になり、あと一つだけ小説を書いておきたかった」と。
それは二十代の青年が語る七十代にならなければ書けない物語である。
老いを見つめる小説「空也上人がいた」です。(朝日新聞出版)
20代の青年と80代の老人、そして40代の女性が織りなす、切実でちょっと風変わりな現代の物語です。
スタジオでは小説を通して「過去の罪」を抱えた人物像についてや、ご自身が70代になられて見えてきたことなど、山田さんの優しいまなざしが感じられ齢を重ねる素敵さを実感いたしました。
「人間、誰しも何かを抱えているはず、不安になった時に永続的に故郷や国家とつながりたいと思うのですよ。」
大震災後の日本人の言動、「自粛」の範囲や「デマ」など、今私たちが考えなければならないことなどをお話いただきました。
そして、戦争、戦後から学ぶ「これからの日本」についても。
どうぞラジオをお聴きください。
(放送は5月8日と15日です)