食アメ・ネットワークの会 ”鳴子の集い”

先週末、宮城県北の鳴子温泉・鬼首(おにこうべ)岩出山、そして栗原市に行ってまいりました。
全国から80名の仲間が集まりました。
“食アメニティー・コンテスト”がスタートしたのは、平成三年のことでした。
当時は、アメニティーという言葉さえ、まだまだ市民権を得ておらず、「アメニティーってなんですか?」というご質問いただくことも度々でした。それから18年。
今や、多くの農山漁村の女性の方がコンテストに感心を抱き、自分たちの活動を見てほしいと、応募も積極的になされるようになりました。
農家の女性達が、新しいことにチャレンジし、活発に動き出したことにより、地域全体が活性化するようになったのです。そんな女性たちの強さ、優しさ、未来へとつなげていくしなやかな力を、改めて認識した今回の旅でした。
食アメニティー・コンテストで自然発生的に生まれたのが、「ネットワーク会」です。第1回目ヨーロッパ・(ドイツ・イギリス)にグリーンツーリズムの研修旅行が終わってしばらくしたころ、参加者からもう一度、集まりたいということで、箱根の我が家にほぼ全員が集合しました。
わずか10日間の旅なのに、農の問題に真剣に取り組んでいるという連帯感がベースにあります。
仲の良い姉妹のように、話に花が咲きました。
せっかく集まるなら、そこで同じ問題にみんなできちんと取り組み、勉強をしたいという思いが大きくなり、「食アメ・ネットワークの会」がスタートしました。今年が9回目。
いつの間にか9年の月日が経ち、毎回、地産地消、食育、ファーマーズ・マーケットでの活動、地域の活性化などといった、テーマでディスカッションを行ったり、会場は女性たちの熱気でむせかえるほどです。全国での開催ですから、地域を視察し、お仲間も増えます。この頃は消費者の方、学生さん、農のサポーター・・・など、横の連帯を大切に出来るパワーも生まれました。
「浜さん、私、この会で一生付き合える友人と出会えたのよ」
何人から、この言葉を聞いたことでしょう。大人になってから、心の本音をうちあけられる友人にめぐり合うのは大変なことです。何も案ずることなく、心の奥底にしまっておいた事まで打ち明けられる・・・そんな気持ちにしてくれる、なごやかさと優しさがこの会の特徴だといえるでしょう。
「ひとりではやっぱり淋しいときがあるけど、自分と同じ思いでいる友がいる。いつだって自分の味方になって励ましてくれる友がいる。その友も同じ青空をきっと見ている。だから、頑張れる!」と参加者からお手紙をいただいたこともありました。
実は私も同じ思いです。日本の農業と食はもうぎりぎりのところまできているといわれます。
しかし、彼女たちの顔を思い浮かべると、日本の農業と食が壊れるわけがないと思えるのです。
食料の争奪が世界中で始まっています。ムラ存亡の危機も問われています。
日本の農業は再生可能でしょうか?
しかし、女性が必ず変える農業・農村・・・だと私は信じております。
「食は命に直結しています。農は国の根幹です」
命の輝きを温かく見守るような優しさで、あせらずたゆまず、困難なことも多いでしょうが、一歩一歩、大地をふみしめるように歩んでゆきましょう。
彼女たちは、日本の”美しく善きもの”を象徴していると私には思えます。
「食アメコンテストの会」「ネットワークの会」会長として、微力ながらこれからも皆さまと共に歩んでまいりたいと思います。
“未来の子どもたちのために”
今回は鳴子温泉、鬼首の方、岩出山の方、そして栗原市の方。大勢の方々から美味しい料理、優しいおもてなしをたくさん頂きました。現場で頑張っておられる方に勇気も頂きました。
何度、嬉しさで胸が震えたことでしょう。
ありがとうございました。心より御礼申しあげます。
また、再会できる日を楽しみに致しております。

地震 お見舞い申しあげます
本日14日 8時43分ころ、岩手、宮城で震度6強の地震がありました。先週末、お邪魔した所です。栗原市、鳴子温泉・鬼首(おにこうべ)岩出山。
鬼首はブナ原生林に囲まれた1,000m級の山々が連なっており、鳴子温泉から国道108号で入っていきます。たった一本の山道、がけ崩れなど心配しております。
地震に遭われた方々にお見舞い申しあげます。
被害が広がらない事を心よりお祈りいたします。