長野・東御町の旅

梅雨が明けて、私のお気に入りの信州・東御(とうみ)市へ友人たちと1泊の旅をしてきました。

東御には30年来の友人ご夫妻、エッセイストとして旅や料理、食文化、田舎暮らしの達人である玉村豊男さんご夫妻が住んでおられます。

当時は軽井沢から東御町に移り住んで間もないころでした。「のんびり畑でもやりながら療養をかねて道楽で自分が飲む分のワインでも造れたら・・・」が始まりだったとお聞きしました。

そして、お気に入りの宿「農の家」に泊まるのも目的のひとつです。上田から「しなの鉄道」ローカル線に乗り3つ目の「田中」駅で下車。

宿のご主人が「草刈をしていたので、こんな格好で失礼します。」と真っ黒に日焼けした笑顔で出迎えてくださいます。真夏の長野は昼間は30度近くまで気温があがり太陽光線も強烈ですが朝夕は湿度も少なく快適です。

「農の家」は最大6名まで、1日1組、仲間や家族で楽しめる古民家をほとんどご自分達でリノベーションした素敵な宿です。建物は江戸時代に建築され、150年以上経っています。おしゃれに、清潔で、センス良くリフォームされています。

仕上げの作業はほとんどご夫妻で手作りです。(床板貼り、壁の漆喰塗り、木部の柿渋ぬり、薪で焚く露天風呂などなど・・・)そして、朝食・夕食に出される野菜やフルーツは最大限自給しているそうです。

畑は原則耕起せず農薬類は一切使用せず化学肥料も使いません。「自分達が食べたいものを作っているので雑草だらけですが、この雑草が豊かな土を育むのです。」とおっしゃられます。

朝食のパンもジャムも手作り。牛乳の美味しいこと!近所の酪農家がこだわりをもって作っているとか。長年ペンションをなさっておられたから、料理はバツグンのフレンチで夕食はワインとともに堪能します。野菜中心でデザートまでしっかりいただきます。気のおけない仲間とおしゃべりしながらの食事、至福の時です。ワインも飲みました~~!

早朝はいつものように、ストレッチをしてから近所を散策。夏の花々が咲き、今年は長雨だったせいか、トウモロコシの生育は遅れているようですが、早朝の風、空気・・・信州の田園風景が拡がるなかで深呼吸をして、健康に感謝する朝です。

今回の旅では、ワイナリー巡り、地元の食材を使った天然酵母のパン屋さん、そしてワインに合う美味しいチーズに、道の駅で色とりどりの新鮮野菜や果物・・・などバッグがいっぱいになりました。

「帰ったら、この”おおひらたけ”とくるみのジェノベーゼでプチイタリアンにしましょ!チーズにワインも。」と『食を知る旅』でした。玉村夫人の抄恵子さんにご案内いただきました。

そして、いよいよ皆さん念願の玉村豊男さんがオーナーのヴィラデストへ。

ブドウ畑を見ながら、お庭の花々を眺めながらのランチ。この一体は「千曲川ワインバレー」とよばれ日本有数の小雨地域で、日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きいなど、ブドウ栽培に適しておりますが、最初から全てがうまくいったわけではありません。

耕作放棄地を開墾し、今でこそ手入れの行き届いた畑の風景が美しいですが、ここまでのご苦労を思うと「日本ワイン」にこだわり、新規参入者を受け入れ、レストランに農作物を提供し、みんなで作り上げた町つくりなのですね。

その中心的な役割を担っているのが玉村さん。「大企業がポンと大きな工場を作るよりもたくさんの人が集い、切磋琢磨していけば個性も生まれるし、新しい風が吹き込まれると思うのです」とおっしゃいます。

5000本のぶどうの苗木からはじまり、今や7ヘクタールもの広大な畑に。開業3年目で国際サミットのランチワインにも選ばれたという実績をもちます。情熱をもち気鋭の醸造家が集い、後進の育成にも励みます。

私はこうした旅が好きです。これからの私たちの旅の在りかたも変化してくるでしょうね。大きくからスモールへ。人の温もりが感じられる旅。そして、スモールな町づくり。そのほうが、日本列島には似合っていると思うのです。

「インバウンド」海外からのお客さまにも本当の”普段着の暮らし”を見て、感じていただきたいですね。もう始まっておりますよね。

ヴィラデストでのランチを美味しくいただき、ガーデンを散策し、山羊の「ヤギ子」に見送られ家路につきました。

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