全員巨匠!フリップス・コレクション展-三菱一号館美術館

全員巨匠!フリップス・コレクション展

ワシントンDCに1918年に創設され、1921年にフリップス・メモリアル・アート・ギャラリーとして開館した美術館。実業家フィリップス氏が生涯をかけて収集したコレクションはまさに、『全員巨匠!』ピカソ・ゴッホ・モネ・ボナールなど。

ひとりのコレクターが収集した年代順に展示されていて、その源泉をたどることができます。強い情熱と高い見識は見事としかいいようがありません。

秋の暖かな陽光の中、丸の内まで出かけてきました。「三菱一号館美術館」です。お昼時は中庭でランチをするサラリーマン。子供連れのママ達。大都会のなかのオアシスのような空間です。

この美術館の建物が生まれたのは19世紀末。明治期のオフイスビルが復元され美術館へと生まれ変わったのです。フィリップスミュージアムも彼の館が美術館へと生まれ変わり、ともにレンガつくりの瀟洒な建物です。

正直に申し上げると『心地よい疲労感』で、観終わってからカフェでひと休みいたしました。室内にどのように飾られていたかも写真で見られますし、私がまず感銘をうけたのはフリップ氏の絵画・画家への想いがつづられている文章です。

『絵画は、私たちが日常生活に戻ったり他の芸術に触れたりした時に、周囲のあらゆるものに美を見出すことができるような力を与えてくれる。このようにして知覚を敏感にするよう鍛えることは決して無駄ではない。私はこの生涯を通じて、人々がものを美しく見ることができるようになるために、画家たちの言葉を人々に通訳し、私なりにできる奉仕を少しずつしてきたのだ・・・』

会場に入りいきなり観たかったウジェーヌ・ドラクロアの「ヴァイオリンを奏でるパガニーニ」の演奏する姿にはのけぞってしまいました(笑)”きっと奥のほうにある”とばかり思っていましたから・・・購入順に展示されているからなのですね。

そんな展示のしかた等お話を館長の高橋明也さんから伺いました。

以前三菱一号館美術館のホームページで対談をさせて頂きました(館長対談で掲載中)。共感できることが多々あり、”これからの美術館のあり方”など、じっくりお話を伺いたくラジオ「浜 美枝のいつかあなたと」にお迎えしお話を伺いました。

高橋さんは、1953年生まれ。

1965年に大学教員だった父のパリ赴任に伴い、12歳の時に横浜港から船でフランスに渡ります。10代の多感な少年時代、言葉も分からず遊び場は週1回無料開放しているルーブル美術館だったとか。その後、東京藝術大学大学院 美術研究科修士過程を終了。オルセー美術館開館準備室に勤務され、国立西洋美術館主任研究官などを経て現在にいたっておられます。

私が一番伺いたかったのは海外の美術館では、子供たちが床に座り込んで絵をスケッチしている光景をよく見かけます。日本では難しいのか・・・無垢な子供たちが本物に出会い、本物を見る目を養っているの姿を館長はどのようにお感じになっておられるのか。など等、話しはつきませんでした。

ラジオをお聴きください。
そして来年2月11日まで(フリップスコレクション)は開催されています。
美術館のホームページの(館長対談)も覗いてみてください。

「浜 美枝のいつかあなたと」
文化放送 11月18日
日曜日10時半~11時まで。

三菱一号館美術館公式サイト
https://mimt.jp/

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