自由が丘の贈り物

皆さまは”私の好きな街”ってきっとありますでしょ。
私も全国各地を旅していて”好きだな~この街”という町が何箇所もあります。
好きになる条件はだいたい駅前で分かります。
駅がない街でも名残があったり・・・人が集う場所であったり、つまり、無個性ではないのです。最近は郊外などの町は均一化され、一瞬、ここは何処?と思う町も少なくないのです。
「自由が丘の贈り物」
を出版したミシマ社はけっして大きな出版社ではありませんが、良書を出すことで注目されています。
今回ラジオのゲストにミシマ社の編集者をお招きいたしました。
長谷萌(めい)さんです。1983年、東京のお生まれ。
ミシマ社では、店頭で通りすがりのお客さんにどんな本なのかを手書きのパネルなどで説明する「仕掛け屋」に所属しながら、年に一冊のペースで編集を担当。
これまで編集した本は『自由が丘3丁目 白山米店のやさしいごはん
お米屋さんのお母さんが毎週水曜日だけ店の隣でお弁当を販売し、大好評。愛情たっぷりの家庭料理がお嬢さんの手書きでレシピと写真が載っていて、私もとても参考になります。
THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」』 などがあります。
この度、『自由が丘の贈り物 私のお店、私の街』を編集されました。
渋谷駅から東横線に乗って15分ほどの自由が丘。
皆さんは「自由が丘」というとどんなイメージをお持ちになりますか?
オシャレな街、スイーツの街、美容院が多い・・・。
そういったイメージを持つ方が多いかもしれません。
事実私が10代の頃、東宝撮影所の帰りやお休みの日などは「モンブラン」でケーキをいただくのがとても贅沢で、店内の東郷青児さんの絵を見ながらの時間は10代の私を魔法の国に連れて行ってくれました。
帰りは本屋さんに寄って・・・。
昔からこの街に住んでいたり、お店をだしている人の声は少し違うようです。
歴史のあるお店もたくさんあり、かつては農村地区で、「自由が丘」と呼ばれるようになったのは、昭和2年だそうです。昔は赤ちょうちんの街だったとか。
自由が丘学園が誕生してから、文化人たちが集まり、自由が丘文化村が始まります。戦時中も、街の人は「自由が丘」という名前を守り抜きます。
街の人々が代々自分たちの暮らす街を愛し、誇りに思い、信条を守り抜く姿勢がこの本を読むとよく分かります。
駅前のロータリー周辺からマップが載っていますし、飲食店、雑貨屋さん、そして興味深いお米屋さんなど満載です。
帯に「この空気、なんだか気持ちいい」 と書かれています。
私は6・7年前にある居酒屋さんに行ったのですが、5時ですでに満席状態。
なんか、いいな~・・・ こういう街って。
近いうちにこの本片手にまた自由が丘に行きたくなりました。
文化放送日曜日 10時半~11時 (1月19日放送)
ぜひお聴きください。

「自由が丘の贈り物」への2件のフィードバック

  1. 初めてお邪魔します。わたしは64歳。田園都市線沿線に住んでいます。二子玉川で乗り換えれば、自由が丘は近いのになかなか行かないですね。というようなことを書きたいのではなく、浜さんの文章が心地いいということをお伝えしたかっただけです。とても素敵です。ちなみにわたしは新聞記者、最後は論説委員なんかをしていましたので、一応、文章のプロと自任しています。ブログはあまたありますが、なかなか良いものに巡り合えません。珍しく良きものと出合ったという気分です。これからも楽しみにしています。わたしのブログは雑多なものですが、もし、お暇な折に、ご覧いただければ、光栄です。お元気で。

  2. 薗部英一様
    寒中お見舞い申し上げます。
    私の住む箱根は庭の雪が中々きえません。
    でも、この凛とした寒い冬の箱根の季節はとても好きです。
    ブログへのコメントありがとうございました。
    文章のプロにお読みいただくのは恥ずかしいほどの日常
    感じたままを綴っております。
    ブログ横の「やまぼうし」では少し長めのエッセーを載せております。
    お暇な時に覗いてみてください。
    薗部さまのブログ拝読いたしました。
    エネルギッシュにいろいろご覧になっておられるのですね。
    私は今は落語に夢中です。
    では、冷え込む日が続きます 御自愛くださいませ。
    浜 美枝

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