浜美枝のいつかあなたと ~ 井本一郎さん

文化放送 “浜美枝のいつかあなたと” (日曜午前10時半~11時)で毎週素敵なお客さまをスタジオに招いてお話を伺います。
「やわらかな朝の日ざしにつつまれて、今朝も素敵なお客さまを、我が家にお招きいたします」で始まり、これまで様々なジャンルでご活躍の方々のお話をお伝えしてまいりました。
今回は11月9日放送の小学館「千年語録 次代に伝えたい珠玉の名言集
」の担当編集者、井本一郎さんです。
井本さんは1961年東京のお生まれ。91年に小学館に入社され、「平家物語」「太平記」などの古典文学担当から、「週間ポスト」の編集まで、さまざまな部署を歴任。2005年から雑誌「サライ」の編集を担当され、昨年、創刊以来の名物連載「サライ・インタビュー」から108人の名言をまとめた「千年語録」を編集・刊行されました。
各界の著名人の味わい深い「言葉」を選りすぐって一冊にまとめた「名言集」です。副題に「次代に伝えたい珠玉の名言集」とあります。
89年創刊以来430人以上。その内108人が登場いたします。
アトランダムにご紹介いたしますが、後は本をお読みください。
■ 数奇屋大工 中村外二(なかむら・そとじ)さん
「まず音が違うんです。ノミ、ありますな。上手な大工は、カンカーンという音を響かせる。下手は、パーン、パーン。ノコギリでもカンナでもみな同じや。下手は音に力がない。間延びしとるんです。」
■ 行司 第二十八代目 木村庄之助(きむら・しょうのすけ)さん
「ただ勝ち負けにこだわり、星勘定しているだけではスポーツです。相撲はスポーツじゃなくて相撲道。戦っているときは獣でいいのだけれど、その前後は常に神聖な力人(ちからびと)でなくては。」
■ 精神科医 斉藤茂太(さいとう・しげた)さん
「賢い子育ては三つの「ゆ」が大切。ユーモア、ゆとり、勇気です。」
■ バイオリンの世界的指導者 鈴木鎮一(すずき・しんいち)さん
「すぐに親たちはこう言うんです。「うちの子はものになりますか」と。実利が保証されないと、子供に投資するのはもったいないとでも思っているんでしょうかねぇ。」
■ 落語家 柳家小さん(やなぎや・こさん)さん
「夫婦喧嘩をした時は、俺は早く家に帰るようにしてたよ。カミサンのほうも心得たもんで、ちゃんと旨い飯の支度をして待ってる。それでおしまい。夫婦喧嘩なんてそんなもんだよね。」
■ 詩人 田村隆一(たむら・りゅういち)さん
「努力しても一流になれるとは限らない。けれども、謙虚に努力をすれば二流にはなれる。一流の意味がわかる人のことを、二流っていうんだよ。一流も二流もわからない人を三流っていうんだから、二流と三流の間はもう無限大の距離だ。」
■ コラムニスト 山本夏彦(やまもと・なつひこ)さん
「オジサンなんて呼ばれて、どうして気にするんです?年齢なんて人間の上っ面で、相手にしなければいいじゃないですか。中身に少年少女の魂があれば、年なんてとる道理はありません。若さに引け目を感じるなら、試しに口説いてみたらどうです。そうすればわかる。きっと口説けます。もし口説けなかったら、それは年のせいじゃなくて、身から出た錆です。自分自身が空っぽだからです。」
■ フランス文学者 河盛好蔵(かわもと・よしぞう)さん
「物事を考えるためには、いつも自分の中にテーマを持つことが大切です。学者でなくても、一生の研究テーマを持っているかいないかで、人生の豊かさが大きく違ってきますね。」
いかがでしょうか。
まさに「珠玉の名言」ですね。