クマのプーさん展

待ちに待った”クマのプーさん”に逢いに9日の初日、雪情報が出ている中、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムに行ってまいりました。10時開場でしたがすでに長い列ができておりました。

今回は英国ヴィクトリア・アンドアルバート博物館から、クマのプーさん原画や資料も届き、物語が生まれた背景などがしっかり分かる素晴らしい展覧会です。

以前にもブログで映画のプーさんや、児童文学者の石井桃子展について書きましたが、私は大の”プーさんファン”です。

プーさんは年齢を問わず世界中の人々に90年以上も愛されてきました。私が始めてプーさんに出会ったのは「クマのプーさん・プー横丁にたった家」を図書館で見つけたのが、10代の半ば。

プーさんと仲間のピグレット、ティガー、イーヨ、ラビットにオウル、カンガとルー親子、そしてクリストファー・ロビン。A・Aミルン作、挿絵はJ・Hダウド。石井桃子訳。

ヴィクトリア&アルバート博物館は、シェパードが描いた鉛筆画や270点以上の原画や作品に関する手紙、校正刷りや写真などが寄贈され今回の展覧会となったわけです。

原画寄贈から40年以上を経て初となる企画展。ケンブリッジ大学の図書館からはA・Aミルンの手書き原稿もふくめ、”プーさんファン”にはたまらなく魅力的な展覧会なのです。開場では原画はもちろんそうした資料を間近でじっくり鑑賞している青年や女学生たち・・・私と同世代の方々。

そうなのです。私は石井桃子さんの訳に魅せられ、10代終わりの頃(以前にもブログに載せましたが)ロサンゼルスのディズニーランドで、原画に近い大きな”プーさん”の人形に出逢い、抱えて飛行機で一緒に帰国しました。半世紀以上が経ち、現在は孫の仲間になっています。

なぜ、これほどまでに愛されるのか・・・そこには友情と、他者を受け入れることの大切さを学ぶことができるのです。そして、挿絵の中の森や橋など実存する自然がより身近に感じられるし、ユーモアもあり挿絵と文字が一体となって心をポッと温かにしてくれます。

普通の暮らしから親子の在り方、空想や子供が大切に思っていること、自然が与えてくれる豊かさ・・・全てがこの物語にはあるように思います。だから世界中の人々がこれほど魅了されるのですね。

開場は一部撮影可です。スマホで撮る若者、私はいつも持参しているコンパクトカメラで撮りました。原画の可愛いクマのプーさんを見てください。

シェパードはインクで書く前に鉛筆で登場人物の輪郭をラフスケッチしています。登場人物の動きなど試行錯誤を重ねていることなどが分かります。

4月14日まで開催されていますから、時間があったら覗いてみてください。お薦めです。

なんだか・・・心がじーんときて幸せな気分になりました。

クマのプーさん展 公式サイト
https://wp2019.jp/

「クマのプーさん展」への2件のフィードバック

  1. 浜美枝さん、やはり大好きな「クマのプーさん展」に行かれたんですね。

    私も幼い頃にディズニー映画を通じてプーさんを知り、虜になった1人なのですが、その原作本(「熊のプーさん」「プー横丁に立った家」)が存在することを知ったのは、小学校高学年の頃でした。

    きっかけとなったのは、その当時、母が読んでいたある雑誌の中に「美智子皇后さまは『熊のプーさん』が愛読書」といった趣旨の文章が書かれていたのを見つけ、なぜか親近感を感じてしまったからです。

    それでディズニー映画と比較しながら読むことにしたのですが、ピグレットやイーヨー、それにティガーなどの個性的な仲間たちが揃う中で、やはりクリストファー・ロビンとの友情が、物語の中で丁寧に描かれているように感じました。
    (なにぶん、これは初めて読んだ時に感じたことであって、大人になってから改めて読み返すと、また違った感じ方がありましたが…。)

    なお、関西(私は奈良県在住です)でも4月末から大阪で「クマのプーさん展」が開催されるらしく、「滅多にない機会だから行ってみようかな…。」と楽しみにしている私です。

    中村 有香

    1. ハッスル・レディーさん
      さっそくの投稿ありがとうございました。
      そうなのです。初日が待ちどうしくて出かけてまいりました。
      私は石井桃子さんの翻訳なさった文章に魅了されました。
      もう、本を抱えてお布団に入って・・・布団の中で読みまた挿絵のプーさんを見て、という具合にあの姿、ストーリーに魅せられました。
      A・Aミルンの動物たちへの洞察力に、10代の私は感動しました。
      そして、この年齢になって、原画を始めて見て、納得できてたくさんのことが分かりました。
      「クマのプーさん」出版の2年前、北ウエールズでホームパーティーを開いた秋の大雨の日にミルンは子ども向けの詩の本を書き始めたそうです。
      今回の展覧会の素晴らしいところは原画はもちろんのこと、資料です。
      絵本の出来上がるまでの背景がとても良く分かるのです。
      関西に巡回展が行ったらぜひご覧下さい。
      新たな発見があると思います。
      何だか・・・近々また行ってしまいそうです。(笑)

      浜美枝

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