映画「エリザベス 女王陛下の微笑み」

世界で最も有名といわれている女性をご存知ですか。エリザベス・アレキサンドラ・メアリー・ウィンザー。そうです、イギリスのエリザベス女王です。

女王は今年4月に96歳の誕生日を迎えました。25歳で女王に即位してから70年が経ちました。その女王の日々の姿を追い続けたドキュメンタリー映画に先日、出会いました。

『エリザベス 女王陛下の微笑み』

これまでに撮影された膨大な量の記録映像をまとめたものです。しかし、これは単なる”公式記録集”ではありませんでした。厳かで、お洒落で、そしてユーモアたっぷりの物語りでした。  

各国首脳との会談に臨んだり、英国議会に姿を見せるのは通常の業務で、アメリカの歴代大統領は当然のように、就任の挨拶にやってきます。そして、海外の要人の訃報などに接すると、いち早く哀悼の意を表し、その国の人々と悲しみを共にします。それらは勿論、側近とのきめ細かな意思疎通の結果でしょうが、女王の日々の心配りが想像できます。

実に多忙な日常なのですね。  

そんな中で、女王が大好きな競馬観戦のシーンが出てきます。当たり馬券を握りしめて、「16ポンドよ!」と飛び跳ねる女王。現在のレートに換算すれば、2000円ほどでしょうか?あまりに人間的で魅力的な女王の姿です。  

こうした映像に花を添えているのが、ビートルズやナット・キング・コールの歌声です。数々の名曲がスクリーンに流れていきます。また、女王について語る市民の声も耳から離れません。5、6才の女の子は、「女王はどんな人?」と聞かれて「私たちが困ったら、助けてくれるの」と無邪気に答えていました。

尊敬、崇拝に加え、更なる世界が広がっているのを感じました。

心温まるこの映画の監督は、イギリスのロジャー・ミッシェル。20年以上前に世界的なヒットとなった「ノッテイングヒルの恋人」を作りました。

ミッシェル監督は今回のエリザベス女王の作品に全身全霊を捧げたのです。最後の音響作業を終えた去年9月、彼は急逝しました。文字通りの遺作となりました。  

4年後の4月21日、エリザベス女王は100才の誕生日を迎えます。今年6月、在位70年の記念式典で女王が身につけた目を見張るようなドレスとアクセサリー、そして帽子。その姿をまた拝見したいのです。

そこには今年6月の式典で同席した曾孫のルイ王子もいるでしょう。ジェット機の騒音に驚き、「うるさいよ!」と耳をふさいだ4才の王子。

彼も100才の女王を囲む王室の一員として、立派な8才の少年になっているはずです。   女王の末永いご健康を、お祈り申し上げます。

映画公式サイト
https://elizabethmovie70.com/#modal

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です