ミモザの日

3月8日は「ミモザの日」。

イタリアではこの日は男性が女性に日頃の感謝や尊敬の気持を込めて、奥さま、お母さま、お婆ちゃん、友人、職場の人などにミモザの花を贈ります。

素敵な習慣ですね。もともとは女性の社会参画を願い、権利を守る日として1975年に国連が制定した国際女性デー(International Women’s Day)からきているそうです。  

まもなくミモザの花が咲きはじめます。西洋では春を象徴する色としての黄色。寒く厳しい冬が終わり春の訪れを待ちわびています。わたしの娘が鎌倉の鶴岡八幡さまのすぐ横でアンティークショップ・FLORALを開いており、ダイアリーにミモザのキャンドルの写真が載っていてあまりの美しさにもとめました。

このキャンドルはフラワーキャンドルアーティストのAtelier Comet作で生のミモザをドライフラワーにして一点一点手作りです。

イタリアでの花ことばは「感謝・幸せの花・エレガンス・友情」などと言われます。フランスでは「思いやり・豊かな感性」などだそうです。

夜ひとりになりキャンドルを灯していたら、ウクライナの犠牲になった方々、恐怖に耐え、首都に残る人。泣き叫ぶ子供を抱きかかえるお母さん。幼い子供が「僕は死にたくない」目に涙をためてカメラに訴える子。若者や女性も抗議デモに参加しています。なぜ、このような事態をまねいてしまったのでしょうか。

私は28年ほど前にモスクワ経由でウクライナ、ポーランドに行ったことがあります。農政の記者の方々のツアーに参加させていただいての旅でした。ウクライナでは都市を少し離れると一面小麦畑が広がる穀倉地帯。広大な土地に小麦を植え収穫します。

私たちが訪ねた農家では農夫の父親とまだ若い30代のお嫁さんが話しをしてくださいました。そして、足元に植えられている林檎をもいで私にくださいました。日本の林檎のように立派ではなく、1メートルくらいの木にたわわに実っている小さな林檎。瑞々しくて、ちょっとすっぱくて甘い林檎。彼女達家族はどうしているのでしょうか。  

そして、ウクライナは映画「ひまわり」のロケ地として知られています。1970年に公開され、私の大好きな映画でした。5回は観ました。

ソフィア・ローレン、マルチエロ・マストロヤンニが主演。ソ連戦線へと赴く夫。戦後行方不明になった夫を探しに単身ソ連に渡り、奇跡的に再会を果たすも……。切ないラストシーンでした。

死んだ兵士たちが埋葬されている場所、といわれる広大なひまわり畑の風景はウクライナで撮影されたそうです。この映画も戦争で引き裂かれた物語でした。あの美しい広大な風景は現在戦火にさらされています。  

毎日、夜”ミモザのキャンドル”を灯し一日も早い平和を…と祈っております。

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