上野千鶴子のサバイバル語録

今年4月の東京大学の入学式で上野さんの祝辞がメディアで大きく取り上げられました。私もその文章を新聞で読み「なぜ、今、上野千鶴子さんの祝辞なのか」をじっくり考えました。

上野さんといえば、女性学をはじめ、様々な道を切りひらいてこられた社会学者です。祝辞の中でもおっしゃっていましたが、東京大学の女性の比率が、長年に渡って2割を超えないそうです。なぜ、あのようにメディアで大きく取り上げられたのでしょうか。

そこには祝辞のまとめとして、上野さんは「あなた方を待ち受けているのは、これまでのセオリーが当てはまらない、予測不可能な未知の世界です。」とおっしゃっていらしたのが印象的でした。一度じっくりお話を伺いたい・・・と思っておりました。

この度、「上野千鶴子のサバイバル語録」(文春文庫)が文庫化されましたのでラジオにお招きしてお話を伺いました。

上野さんは東京大学名誉教授で、NPO法人「ウイメンズ アクションネットワーク」理事長。1948年、富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程終了。

女性学、ジェンダー研究、介護研究のパイオニアです。「おひとりさまの老後」「男おひとりさま道」「女たちのサバイバル作戦」など、著書も数多くあります。本の帯には「万人に感じよく思われなくてもいい。悪戦苦闘の人生から生まれた、140の言葉」とあります。いくつかをご紹介いたしますね。あとはラジオをお聴きください。

スタジオに現れた上野さんはブルーのブラウスに素敵なスカーフ。笑顔がチャーミングな方です。過激なご発言(敢えて)からの想像よりソフトな方。

友情にはメンテナンスが必要
(私は、手間ひまかけてメンテナンスして続いてきたものだけが、友情だと思っている)

万人に感じ良く思われなくていい
(万人から「感じ良」とおもわれるなんてことはありません。あなたが「感じ悪い」と思っているひとにまで「感じ良」く思われる必要はありません」「感じが良い」かどうかは、キャラの問題ではなく、関係の問題。感じ良い関係と感じの悪い関係があるだけ。生きていれば感じの悪い関係は避けられません。)

かさばらない男
(考えてみれば「かさばらない男」ってえがたい存在じゃないだろうか。男はどちらかと言えば、自分を実力以上にかさばらせて見せたい動物だ)

愛の王国か、出口のない地獄か
(二人だけの「愛の王国」は「さしむかいの孤独」にも、「出口のない地獄」にも、かんたんに転化する。)

愛よりも理解がほしかった
(母親は娘に「おまえを愛している」と言うが、それは娘には「不条理」と聞こえる。お母さん、わたしはあなたから愛よりも理解がほしかったのよ。)

領土問題をおもちゃにするな
(またまた、竹島や尖閣諸島をめぐってキナ臭い動きがありますが、領土問題を”男の子”たちの危険なおもちゃにしないでほしいですね。)

いかがでしょうか。

「いまを生きる女たちに、生き延びてもらいたい。そして、女であることを愛してもらいたい。人生の終わりに、生きてきてよかったな、と思ってもらいたい。」とあります。

スタジオでは笑顔でおおらかにお話くださった上野千鶴子さん。しかし、深く考えた収録でもありました。

放送日  文化放送 日曜日10時半から11時まで
7月7日、14日 2週連続です。

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