映画『火花』

又吉直樹さんの芥川賞受賞作を映画化した「火花」を観てまいりました。
2人のお笑い芸人の10年の物語です。
私は普段あまりお笑いの世界に接する機会が少ないのですが、もちろん又吉さんの原作は読んでおりますし、この原作をどのように映画化するのか・・・とても興味がありました。
挫折した2人のお笑い芸人を見事に演じている20歳の漫才師、徳永(菅田将暉さん)と4歳上の神谷(桐谷健太さん)、そして、監督は又吉さんの先輩のお笑い芸人であり、俳優であり、映画監督の板尾創路さん。
笑いを追及する二人は吉祥寺のハモニカ横丁で飲んだり、井の頭公園を歩きながら、漫才のネタを研究したり・・・その真剣さとくだらなさを言い合いながらの笑いの追及を、映像で表現するとこのようになるのだと深く感心しました。そして俳優さんたちのリアルさにはなにか・・・涙腺を刺激されドキュメンタリー映画を観ているような錯覚になりました。カメラワークが素晴らしい!演ずる舞台の上の彼らだけではなく、ソデで出を待つ姿、表情を監督はしっかりおさえています。
コンビの解散を決めた徳永が、相方のために考えたネタは、内容を知っていても泣けますし、エンディングで流れる「浅草キッド」(作詞・作曲ビートたけし)も素晴らしいです。青春を真剣に駆け抜けた映画です。
冒頭の打ち上げ花火。
ラストの花火。
切なくなりながら清々しい気持ちにさせてくれる2時間の映画でした。原作の持つ力が遺憾なく発揮されています。
実は今、又吉直樹さんの「劇場」を読んでおります。来週の私がパーソナリティーをつとめる文化放送「浜美枝のいつかあなたと」に又吉さんをゲストにお迎えするのです。お会いするのがとても楽しみです。
どんなお話を伺おうか・・・芸人と作家との狭間をどのように生きていらっしゃるのか、お聞きしたいことはいっぱいあります。
お会いしたら、来週のブログでご報告いたしますね。
とてもシャイな方とお見受けいたします。


映画公式サイト
http://hibana-movie.com

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