世界報道写真展

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恵比寿にある 東京都写真美術館で開催されている「世界報道写真展」を見てまいりました。
オランダで毎年開かれるコンテスト。今回は世界各地の125の国と地域から約5千人のプロカメラマンが参加したそうです。大賞には、昨年12月、トルコ・アンカラの美術館でスピーチ中の駐トルコ・ロシア大使が暗殺される前後を写した写真が大賞を受賞しました。
テレビや新聞でこの報道は見ましたが、実際のオリジナルプリントの前に立つと、やはり臨場感が胸に刺さります。足元に撃たれて横たわる大使。壁の近くに大使がかけていたのでしょうか、眼がねが落ちています。組写真ですからなおさらその光景が「報道写真」として鮮烈に見えます。入り口を入ってすぐ右側にあります。
足を進めると「人々の部」ではイスラム国(IS)の恐怖と食糧難によってやむなく故郷を去ることになった5歳の少女。大きく見開いた瞳。「私には夢がない。もう何も怖いものはない。」と、静かに言う。このコメントを読み写真を見ていると涙が零れてきました。私には夢がない・・・なんと残酷なことでしょうか。写真のもつ力・・・カメラマンの目。
「自然の部」ではスペイン・大西洋北東、カナリア諸島沿岸で捨てられた漁網にからまったアカウミガメ。深いブルーの海とカメ。自然が人間の手によって傷つけられています。
私たちが普段目にすることのない写真の数々。ニュース性のあるものだけではなく、じっくり時間をかけての取材写真も見られます。崩れおちている建物、傷ついた人々。平和に暮している私たちの日常とは遠い光景ですが、これが「今」世界に起きている現実であることに衝撃をうけます。
会場には若い人たち。また外国人も多く、静かに目をこらして写真に見入っていました。
物音ひとつなく、世界の現実にふれる・・・毎回見にくる写真展ですが、「世界の現実」に接することのできる貴重な展覧会です。

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