映画 「イングリッド・バーグマン~愛に生きた女優~」

『カサブランカ』(42)を始め、アカデミー賞主演女優賞に輝いた『ガス燈』(44)、『追想』(56)など、どれも夢中で観た映画です。
イングリッド・バーグマンの大ファンの私には素晴らしいプレゼントの映画です。ドキュメンタリー映画・・・といっても彼女の女優として、人間として、ひとりの女性として、そして、何よりも4人の子の母親として、今までみることの出来なかった彼女の素顔、素直な言葉、意思、どれをとっても本物の”イングリッド・バーグマン”がスクリーンから抜け出てくるのです。
このような映画を撮ったスティーグ・ビョークマン監督に感謝と乾杯!です。そして、最初のご主人との間に生まれた長女(スウェーデン生まれ)、そして夫と幼い娘がありながらイタリア人監督と恋に落ち妊娠して生まれた長男。さらに双子の姉妹。
当時大スキャンダルになりアメリカを追われイタリアに7年住み、激しい非難を浴びても毅然と愛に生き、母であり、演じることを愛し、生涯現役であり続けた女優・イングリッド・バーグマン。映画の中ではそれぞれの子供達が愛する母を語る姿に胸がしめつけられます。”母に愛されていた”ことを実感できる言葉で語ります。
不思議なことって起こるものですね。
1915年8月29日にスウェーデンに生まれ、1982年、67歳の誕生日8月29日にこの世を去ったバーグマン。そして、私がこの映画を観た日が偶然8月29日。
私は映画を観る日はなるべく1時間前には近くまで行き、心のウォーミングアップをします。たまたま手にしたプログラムでそのことを知りました。8月29日。
2015年、生誕100年を迎えました。イングリットは写真、フィルム、日記、手紙、幼い頃の作文や自作の劇など思い出の品を大切に保管してありました。
そして、写真家の父親の影響で自らも写真を録り、ホームビデオ、フィルムもまわしています。特に子供達の作品はモノクロームですが、本人も素顔で撮影されているのです。この膨大な資料は子供達の手によって大切に保管されていたからこそ、今回の映画につながったのですね。
そこには自分に嘘をつかない人生が映し出されています。
当時、保守的なアメリカでも自分の人生を貫き、正直に生き、愛し合った監督とも別れ、三番目の夫はスウェーデン生まれの演劇プロデューサー。「熱いトタン屋根の上の猫」の上演がきっかけで出逢い結婚。75年に離婚後もバーグマンを支えたといわれています。すべて出逢った人たちとの関係に正直だったから愛されたのでしょう。
「愛に生きた女優」ではありますが、映画の中のバーグマンは素顔が輝くひとりの魅力的な女性(ひと)です。
子供達が語る母は「母は一緒にいて楽しい人」「生涯、勇気を持ち続けた人」「母を一言で表現するなら”チャーミング”ね」と。
日焼けを気にもとめず、海やプールで子供達と戯れる姿は神々しいほどの美を感じます。これほど家族を愛したのには幼いころの環境が影響しているのかもしれません。幼くして母、そして父、身内の人を失い、自力で学び世に出て脚光を浴びます。
彼女の「私は多くを望まない。ただすべてが欲しいだけ」この言葉にすべてが表れています。
家族を愛し、勇気と冒険心を忘れずひたすら誠実に生きた”イングリド・バーグマン” フアンにとってはたまらなく魅力的な映画でした。
渋谷文化村、ル・シネマで上映中です。
http://ingridbergman.jp/

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