『爺(じじい)のひまつぶし』

作家で評論家の吉川潮さんが、司会者でエッセイストの島敏光さんとともに「爺の暇つぶし – もてあます暇をもてあそぶ極意、教えます – (ワニブックスPLUS新書)」をお書きになりました。
帯には「男の暇つぶしに定年はない!」とあります。落語にも造詣が深い吉川さん。ふ・ふ・ふ・・・と笑いをこらえて読むところもございましたが、そもそも女性には「暇つぶし」などありませんものね!
ご近所のお付き合いや友人達、遊ぶ仲間や、やることがいっぱい・・・でも男性はそうでもないらしいのです。ラジオにお招きしてじっくり伺いました。「暇つぶしガイド」とでも申しましょうか。
時間を持てあましているシニアの方、とくに男性、必読書です(笑)定年を前にして、その予備軍も多いそうです。「安く、楽しく、イキイキと余暇を過ごすには」まず吉川さんは、ご飯を一緒に食べる「飯友(めしとも)」がいらっしゃるとか。
その飯友がいないひとには・・・。映画・音楽・ライブは暇つぶしの三種の神器とのこと。それには足腰が強くないと出かけられませんよね。旅もいろいろ。男性は一人旅を好むそうですね。そういうときには”話しかけない”が礼儀とのこと。
散歩はお金のかからない川べり、日比谷公園、新宿御苑など普段からよく歩かれるとのこと。落語家の亡き立川談志師匠とのお話しは大変興味深く伺いました。師匠が60代の後半になった頃、食道ガンの手術をし、70過ぎると、『人は未練で生きている』とおっしゃったそうです。吉川さんは「未練たらしく生きるほうがいいと思うんです。皆さんも未練をなくさず、未練たらしく長生きしましょう」とおっしゃいます。中々薀蓄のある言葉です。
究極の暇つぶしとは吉川さん曰く「暇つぶしと意識しないで一日が終わること」。この本はかつて流行った「濡れ落ち葉」にならないように奥さまがご主人に贈るのも良いのではないかしら(笑)と私は思いました。
67歳の吉川さんに70歳を前にして思うことなども聞かせていただきました。
スタジオは笑いの渦。ぜひラジオをお聴きください。
放送日8月7日
文化放送「浜美枝のいつかあなたと」
日曜日10時半~11時