江ノ電

藤沢と鎌倉を結ぶわずか10キロの路線に、年間の乗客の数が1700万人を超えるという江ノ電。
皆さまはお乗りになったことがございますか?


私は娘のショップ”フローラル”が鎌倉にあるので時々山を下り東海道線で大船、乗り換えて鎌倉へと向かいます。江ノ電には鎌倉から長谷へ。長谷は長谷寺や鎌倉文学館に行きます。でもすご~い人・人。大仏様がおられるから外国の方も多いですね。でもほとんどが長谷で下車されます。
私はお隣の極楽寺が好きです。
長谷駅から極楽寺隋道(トンネル)を抜けると「ここって町中?」とおもえるほどの懐かしい駅が極楽寺駅です。駅を出て徒歩2、3分のところにある極楽寺は趣のある小さなお寺さん。静かにお参りができ人も少なくお薦めです。


そしてぜひ見逃さないでください「極楽寺の歴史的なトンネル」を。かつて鎌倉側の抗口で土砂崩壊が発生し、長時間にわたり運行が止まったこともあるそうです。それから昭和48年に蛇腹になったドームを11メートルほど突き出し防護されています。
鎌倉市の景観重要建築物に指定されています。この古い趣深い姿に、心が和みます。ここも緊急時以外は現場職員が夜間に点検をしているそうです。煉瓦造りのこのトンネルを守るだけでも大変なことでしょう。
江ノ電には何度も乗っているのに、藤沢から鎌倉までの10キロを乗車したことがありませんでした。今回、江ノ島電鉄(株)前社長・深谷研二さんのご著書「江ノ電 10kmの奇跡―人々はなぜ引きつけられるのか?」を読み、藤沢から鎌倉まで乗ってみたくなりました。観光気分で快適に乗れる裏には会社をあげ、社長自ら年末には徒歩で10キロの線路を歩き安全の確認をされるとか。根っからの鉄道屋・職人気質『鉄道は生き物』です。と語られます。
民家の軒先や駿河湾のそば江ノ島を通り、四季折々、いろいろな楽しみ方ができます。交差点の赤信号停車や住宅ぎりぎりの生垣からは生活の匂いもします。ゆっくりと走る江ノ電は土地と土地、街と街を結びます。何と魅力的な鉄道なのでしょうか。
お話を伺いたくてラジオのゲストにお迎えいたしました。
深谷さんは1949年のお生まれ。日本大学理工学科土木工学科卒業後、小田急電鉄に入社。その後、私の地元 箱根登山鉄道と江ノ電で社長を務め、昨年、江ノ電の相談役を退任なされました。


親子2代の「ぽっぽや」鉄道への愛情も人一倍です。運転士が指導者を「師匠」と呼ぶ職人の世界。かつては周辺の道路整備で通勤通学の足が鉄道からバスへとかわり、マイカーブームで一時は廃線の危機もあったそうです。江ノ電はどうして生き残ることができたのか・・・。たっぷりとお話をうかがいました。江ノ電を支える地元住民の方々との信頼関係も濃密だとお見受けいたしました。
さあ新緑の季節、江ノ電で小さな旅はいかがですか。
私は早朝のバスで下山し鎌倉で朝食を娘といただくのが嬉しいひとときです。(駅から2、3分のGADENN HOUSE)パンケーキにソーセージとたまご。美味しいのでお薦め。そして早い時間に江ノ電に乗ってください。


文化放送「浜美枝のいつかあなたと」
放送日は4月17日
日曜10時半~11時

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