有次と包丁

皆さまはご自宅の包丁ってご自分で研いていらっしゃいますか?
ステンレスなら大丈夫でも和包丁だとそうはいきませんよね。
今回は、京都の老舗包丁・料理道具店「有次と包丁」を上梓なさった大阪・岸和田生まれ・岸和田育ちの江弘樹さんをラジオのゲストにお迎えいたしました。
江さんは、1958年のお生まれ。神戸大学農学部を卒業後、京阪神エリアの情報誌「ミーツ・リジョナール」の創刊に携わり、12年間編集長を務めました。主な著書に
「岸和田だんじり祭り だんじり若頭日記」
「街場の大阪論」
「うまいもんからの大阪論」
「飲み食い世界一の大阪」などがあります。
食い倒れの大阪!江さんならではの関西事情を伺うことができました。江さんは長年、京都や大阪の街場について書き雑誌や本を編集して、今回有次の物づくりに密着し書き上げたのが「有次と庖丁」です。
その始まりは今から450年年以上前の戦国時代!には驚きます。
様々な用途に応じた包丁の種類は、何と400以上もあるそうです。
「有次の包丁」には思い出があります。私は23,4年前に京都の台所「錦市場」にある「有次」の店内に入るとびっくり!左壁は奥まで一面ガラスのショーケースになっていて、中にはびっしり包丁が並んでいます。
私にとって京都は道具屋さん、その他、敷居の高いところ。「有次」の包丁は40年近く「あ~買いたいな!使いたいな~」と憧れでした。思い切って店内にはいり丁寧なご説明をしていただき2本購入いたしました。「包丁は、まだそんな古ない」と十八代当主の寺久保進一郎社長はぶっきらぼうに言う・・・と書かれています。包丁が主力商品となるのは明治から大正にかけて。でも、百年は超えているわけです。「いつまでも小刀・彫刻刀ではあかん」と包丁になり京料理の洗練された料理。仏・伊料理、そして中華料理は京都ならではの味。それも”筍”など京の食材を切る包丁が必要になってくるのです。
錦市場、その原型「錦小路」が作られたのは平安遷都(794年)今から1200年ほど前。スゴイですよね!歴史のスパンが。長さ400m、幅3mおよそ150店舗がひしめき合う場所。朝9時にはお客でいっぱい。鮮魚・野菜・かしわ屋(鶏肉店)、鶏卵店、そして錦市場で唯一、包丁と料理道具を扱うのが「有次」なのです。この頃は外国人が多く訪れています。
さて、料理人から私のような主婦までもが絶賛する切れ味。今回、江さんのお話を伺って包丁の日々のお世話と定期的な「研ぎ」がいかに重要かを考えさせられました。最初に買った包丁でキャベツの千切りをしたときの切れ味の良さに感動したことを今でも思い出すのですが、こと「研ぎ」となると自分では無理!と決め付けて日本橋のデパートに入っている「有次」さんに持っていっていました。
でもお話を伺い研石を買い自分で「研いでみよう」、そして日々の手入れはクレンザーで磨こう!と決心しました。道具は丁寧に手入れすること・・・当たり前のことを私は怠って人に任せていたのですね。深く反省(笑)したしだいです。今回は2回に分けて放送いたします。包丁は堺の職人さんの手で作られていること。大阪と京都の文化の違いなど興味あるお話が伺えました。
そうね・・・今度京都に行ったら小さな出刃包丁を買おうかしら。そして使い終わったら、しっかり洗って磨いておかなくては職人さんに、道具に申し訳ない・・・と思いました。
ぜひラジオをお聴きください。
文化放送 「浜 美枝のいつかあなたと」日曜日 10時半~11時
6月29日と7月6日です。
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「有次と包丁」への2件のフィードバック

  1. こんにちは、美枝さん。私も拝読いたしました。
    新潮社の「波」連載時から楽しく読んでいた『有次と包丁』。
    著者の江弘毅氏が、自らの強靭なネットワークを存分につかい「有次」と「有次の包丁」の存在理由と価値を著した一冊。本文中に登場する固有名詞の数々を見ても慎重に丁寧な取材の跡が感じられ、説得力に満ちた内容になっていると思います。
    こういった取材対象が明確な本は、ただただ客観的になるか、深く深く対象の懐に入っていくかのどちらからだと思います。もちろん本書は後者で、そこには著者の江弘毅氏にしかとらえられない世界が広がっていて。その世界観を楽しむのも読書の楽しみの一つだと思います。
    そして本書は、江弘毅氏の代表作になっていくと思っています。

  2. Jukieさん
    ブログへの投稿ありがとうございました。
    おっしゃる通り、「深く深く対象の懐に入っていくか」そうですね。
    その姿勢を感じましたし、スタジオでの雑談の時でも「職人さんへの愛情」
    「丁寧な取材」はお話していて良くわかりました。
    手仕事の素晴らしさは分かっていても、江さんのような方が世に広めて
    くださり、日本文化が途絶えないことを願います。
    もちろん「有次」はこれからも進化し続けていくことでしょう。
    浜美枝

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