鎌倉散策~鎌倉文学館と報国寺

新緑を揺らす風が心地よく鎌倉まで行ってまいりました。


まず向かったのが娘の小さなアンティークショップ「フローラル」。
私自身がこういうショップをやるのが夢でしたからついつい足が向きます。


そして、歩いて10分ほどの報国寺へ。ここは鎌倉竹の寺として知られ、海外の人にも人気のスポットです(ミッシェラン・三ツ星)。
境内に一歩入ると見事な竹林。
爽やかな5月の風が吹きぬけ気持ちよいお寺の庭です。
そして”やぐら”と呼ばれる鎌倉時代の墳墓も素晴らしいです。
散策はゆっくり抹茶でも頂きながら過ごしたかったのですが、午後は鎌倉文学館に行く予定でしたので、今回は庭散策だけでした。
(鎌倉駅から京急バス乗車10分、浄明寺バス停下車徒歩3分)


そして、お薦めは道路反対側の釜めし「多可邑(たかむら)」の海鮮釜めし。
もう・・・絶品です。
あぶらとり一枚もらふ薄厚かな    日野草城


そんな汗ばむような陽気でしたが、釜めしをフウフウ言いながら娘とお昼を食べて駅まで戻り、江ノ電で鎌倉文学館へと向かいました。
鎌倉文学館は、国登録有形文化財で旧前田公爵家別邸。鎌倉ゆかりの文学者の展示がされており、建物に入るまでの道のりが素敵。青葉を渡る風に”薫風”とでもいうのでしょうか、かぐわしい香りを運んでくれ、心地よいこと。


今回、文学館では特別展「愛とブンガク」が開催されていたのです。
夏目漱石、芥川龍之介、三島由紀夫、立原正秋、川端康成・・・など館内のご挨拶に「江戸から明治へ時代が移り、西洋から近代的な”愛”の概念が輸入され、日本に”恋愛”という言葉が誕生したといわれます。
それから100年有余年、「ブンガク」の大きなテーマ”愛”について多くの小説が書かれてきました。そうした作品を、現代の女性作家が見つめなおします」このように書かれていました。
中沢けい、高樹のぶ子、小川洋子、角田光代、柳美里など現代を代表する女性作家の方々の解釈が大変興味深かったです。
私、恋愛小説って大好きです。トルストイの『アンナ・カレーニナ』など意味も分からず読んだ少女時代。もちろん、いろいろなジャンルの小説は好きです。柳美里さんは、芥川龍之介を「小説の中の”暮らし”」と題して書かれています。
高樹のぶ子さんは立原正秋を「花と刃(やいば)」と題して書かれています。
立原正秋の「薪能」は好きな小説です。
館内を回ると作家の直筆の原稿を見ることができます。そこに作家の息づかいや、空気間、鼓動など五感が感じられ至福のひとときでした。
愛は一直線である。  夏目漱石「野分」より


そして何より気持ちがよかったのが、広大な敷地に手入れされた庭園とバラ園の散策。ほぼ満開に近いバラ。その薔薇の種類は194種、234株に及ぶそうです。


心地よい風に送られて、江ノ電に乗り鎌倉の散策を終えて箱根の山に戻りました。小さな旅気分。
「愛とブンガク」特別展は7月6日まで。
バラまつりは5月14日から6月8日まで。

「鎌倉散策~鎌倉文学館と報国寺」への4件のフィードバック

  1. 始めまして
    私は浜さんと同じ年の11月生まれです。
    しかも昔バスの車掌をしていました。
    映画に出られたころから、ずっとファンでした。
    その生き方に尊敬し憧れていました。
    そしたらなんと私が結婚した相手の名前が
    濱口!!嬉しくなりました。
    50年ずっと応援しています。
    いえ尊敬しています。
    これからも、お元気でご活躍をおいのりしています。
    そして、いつか箱根のお宅のイベントを
    お訪ねしたいです

  2. 濱口静子さま
    ブログへの投稿ありがとうございます。
    私の旧姓は濱田三枝子です。同じ濱ですね。そして11月生まれ。
    いつも応援していただきありがとうございます。
    ふと、気がつくと15歳から55年も仕事を続けてきたのですね。
    なんとかこうして自分の進む道を歩んでこれたのも、
    濱口さんのように支えてくださる方々のお陰です。
    70歳になった私。これからも無理をせず、
    常に新鮮な気持ちで進んでいきたいと思います。
    でも、車掌のいた時代が懐かしいですね。
    ラジオのゲストに「スバらしきバス」をお書きになった
    平田俊子さんを来週スタジオにお招きいたします。
    ”バス大好き”な私は小田原から箱根まではいつもバスを利用しております。
    イベントのトークショーはだいたいわたしはおります。
    お遊びにお越しくださいませ。
    浜美枝

  3. はじめてお便りさせていただきます
    いつも楽しみにブログ読ませていただいています
    浜さんの幅広い向学心、そして変わらない美しさ、同世代の私も、見習って、ゆきたいと思っています。
    一度箱根のお家に行ってみたいと思っています
    どうぞこれからもいい刺激を分けていただければと—-
    くれぐれもお体にお気をつけてご活躍ください

  4. 中沢良子さま
    ブログへの投稿ありがとうございます。
    いつもお読みいただいているとの事、嬉しいです。
    ブログは私自身の週間日記のつもりで書いております。
    日々、感動があり、学びがあり、そして出逢いがございます。
    70歳になり.、一日一日を丁寧に暮らしたいと思うようになりました。
    ぜひ箱根へお遊びにお越しください。
    お待ちいたしております。
    浜美枝

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