「おばさん 四十八歳 小説家になりました」

素敵なお客様をラジオのゲストにお招きいたしました。
歴史小説家の植松 三十里(みどり)さんです。
植松さんは静岡市出身。
東京女子大学・史学科を卒業後、出版社勤務、結婚を機にご主人の赴任先のアメリカへ。
二児の母になり、子育てにも悩みはいろいろあったそうですが、何しろ植松さんは、おおらか・・・いえ肝っ玉母さんで、子育てが終わった後に、何をしたらいいのか、分からなくなってしまう女性がいるというけれど、「人のためになる道を探すといいと思うの」・・・と。
植松さんはライター経験はあるものの、カルチャーセンターの小説講座に
通います。そして48歳でデビュー。子どものころから書くことが好きで、お話を書く人になりたかったそうです。本気で修業を始めたのが42歳。すごいですよね。それも歴史小説に焦点を絞ったそうです。でも、講師に罵倒され「もう、もう、それはむかっ腹が立ち悔しい思いをしましたが、指摘されたところを直すと質は格段に上がるの。」
植松さんの書くのは時代に翻弄されて名前も刻めなかった無名の人。こうも仰いました。読者から「元気を貰えました」とか「勇気がでました」と言われるけれど作品の中で「頑張れ」とか「元気出せ」とか、ひと言も
書いた覚えはない。私は無名であるけれど、実際に頑張った人を描く。つらさをこらえて頑張った結果が、たとえうまくいかなかったとしても、それは無駄ではなかったと結ぶ。
たしかに、無名な人には、自分を重ね自分自身を励ます力があるのかも
知れません。スタジオの植松さんには、人を幸せにしてくれるオーラがあります。そして、人生はいくつになってもスタートは切れるということですよね。
2003年、「桑港(サンフランシスコ)にて」で第27回歴史文学賞を受賞。2009年、「群青―日本海軍の礎を築いた男」で第28回新田次郎文学賞受賞。「辛夷開花」、「黒鉄の志士たち」など、多くの作品があります。
これまでに、30数冊の本を出しています。
今回の本「おばさん四十八歳 小説家になりました」は植松さんにとってまた新たな挑戦なのではないでしょうか。
「年齢を重ねていくことで、幸せについて考えが変わってきた」とおっしゃいます。そうですね、私も歳を重ねたことで幸せのあり方が変わってきました。素敵なお話をありがとうございました。
どうぞ、じっくりラジオをお聴きください。
文化放送「浜 美枝のいつかあなたと」
日曜日10時半~11時まで。
放送は3月23日です。


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