天草のスーパースマイルを訪ねる旅

熊本県天草に行ってまいりました。

90歳を迎えた味噌名人の横山さん。
84歳の野崎さん。
そして、惣菜一筋笑顔のチャーミングな吉永さんも80代。
皆さん天草にお住まいです。
長野から、宮城から、東京、岐阜とそして熊本・天草の方々。
総勢30名ちかくの集まりでした。
皆さん、持ち寄りで美味しい・それはそれは美味ばかりの手作りの料理。
採れたての魚や貝などテーブルに溢れるほどのお料理でした。

30年ほど前に「これからの農を支えるのは女性の力」と思い、農・食の問題を勉強してまいりました。
スタートしたときはには、個人的な興味だったものが、いつしか社会的な関心へと高まっていきました。農業を営む多くの人々と知り合い、生の声をたくさん耳にするようになりました。
30年の間に農業がどう変化したのか、生産者と消費者の両方から見ることができました。政府関係の各委員や農業関連のジャーナリストとも交流が生まれ、各種の研究会で勉強させて頂きました。
その間に、だんだんとわかってきたことがあります。
それは、農業が、何より、生命とかたく結ばれている、”母なる業”であること。
そして農業のあり方が、この国に住む人間の環境を左右すること。
農業こそが私たちの未来の鍵を握っているということ。
私は20年ほど前から、主に女性たちで、農山漁村に伝わる「食」をテーマに、生産者と都会の消費者とで交流しあう「食アメニティ活動」を行なっているのですが、ここに集う女性たちの素晴らしさにはいつも目を見張ります。
彼女たちは、自分の手で作った素材や山々から摘んできた素材を丹念に処理し、手間をかけて、素材を生かした味わいを生み出します。ひとつの無駄もなく、産物を使いきろういうその姿勢は見事なばかりです。
「グリーンツーリズム」を学ぶためにイギリス・ドイツ・イタリア・オーストリア・オランダ・フランス、そして韓国でも女性たちとの交流を深め学んできました。
そんな仲間が全国にいてくださいます。
真摯に生きてきた女性たちならではの知恵と工夫。
女性のおおらかさとたおやかさ、土に根ざした強さとでもいうのでしょうか。
合理性や効率を追求しがちな男性社会にはない、命を育む者が持つ底力ようなものを感じています。
今、日本は岐路にあります。
「農は命に直結している」・・・ことだけは忘れないでください。
バスの車窓から見た美しい海は忘れられません。
皆さん、ありがとうございました。
また伺いますね。
スパースマイルの皆さま・・・お元気で!

「天草のスーパースマイルを訪ねる旅」への8件のフィードバック

  1. 今日も、日本の素晴らしさ、女性の素晴らしさを伝えて頂き
    有難うございます。
    料理が好きで、野菜が好きなのか、野菜が好きで、料理が好きなのか、わからない私ですが
    今の日本の農業の在り方には興味があり、自分もその中に存在していたいと憧れを抱いています。
    作り手にならなくても、使い手になって、農業を支えて行くことも大事ですよね。
    女として生まれて良かったと思います。

  2. 日本は岐路にあります!
    そのお言葉が心に響きます。
    日本の立派な伝統工芸はさることながら、
    人々の生活の中にある民芸,そして職人であるという誇りを
    持ち続けられるか。
    その筆頭に「農」ですよね。毎日、食に感謝,労働に感謝。
    特別な物ではなく毎日の命の源。本当にそうですね。
    それを何十年も伝え続けられている浜さん。
    その活動は、きっと今から、これから絶対実ると思います。そう信じています。

  3. ☆のかけらさん
    コメントありがとうございます。
    そう・・・女性は”この指と~まれ”で、どんな立場でも
    家族や世の中のためになるなら垣根をなくし交流ができるのですね。
    「食」の問題は人ごとではありませんね。
    安全、そして安心は私たちの生活には欠かせないこと。
    皆で問題意識を持ち日本の農業を支えていきたいですね。
    それにしても、土に根ざした生き方には学びます。
    浜美枝

  4. NEFERさん
    そうですね。
    「使ってこその道具」それが「用の美」。
    民藝運動の原点です。その器たちも、そこに料理を盛り道具は生活を美しくしてくれます。
    そんな美意識を持っている日本人を誇りに思いますしけっして忘れてはいけませんね。
    「旨み」が世界中に広がっております。
    それこそが、日本だと思いますし、日本食だと思います。
    きっと「世界遺産」に登録されるはずです、日本食は。
    ねがわくば、日常の料理であってほしいと願います。
    浜美枝

  5. TPPどうなるんでしょうか。日本の農業には頑張って欲しいものです。母は農家の出身であるので子供のころ家族で祖母の農家によく遊びに行きました。土間の台所にはかまどがありました。ご飯もジャーでなくご飯のお櫃からつがれ、冷たいけれど大変おいしいご飯でした。簡素だけど精神性豊かな暮らしに触れたことはいまだに懐かしい思い出です。祖父や祖母の優しさはいまだ忘れません。祖父は鯉のぼりの木を山で手に入れ数十キロの距離を半日かけて歩いて運んできてくれました。祖母は95歳で子や孫が10人以上集まり声をかけるなか静かに大往生されました。
    本題とは全然関係ないですが。最近、自分が生まれたころの映画である「日本一のホラ吹き男」等のクレイジーの映画シリーズにはまっています。何か元気をもらえるんですよね。その女優陣のなかでも浜美枝さんの存在感と気品は圧倒的と感じます。なんというか私はツンとした女性は嫌いだけど、浜さんのツンとした感じは嫌味を感じないですね。日本の女優陣にも頑張ってほしいけれど最近の女優にはこれほどの方はなかなかいないと思います。内面的な豊さかが違うのでしょうか。
    僭越でございますが、お元気であることを知り大変嬉しく思いました。

  6. 投稿ありがとうございます。
    植木等さんの大フアンのあなた。
    私も植木さんの演技はもちろんですが、人間性に強く惹かれて
    お仕事をご一緒させていただきました。
    「演ずる」女優業は40歳で卒業いたしました。
    これには色々な思いがございますが、長くなってしまいますので、
    簡単に申せばひとりのおばあちゃんとの出逢いでした。
    ダムに水没する新潟県、奥三面という集落に3年通いました。
    もともと”人々の暮らし”に興味があり民俗学を学んでいました。
    3年通いテレビ、雑誌の取材をし、その村の歴史や暮らしぶりから
    多くのことを学んでいたのですね。
    1983年から3年間でした。50年の歳月をかけ田畑を耕し
    子どもを育て、生きてこられた方。
    閉村式を迎え村を去る時にその方がおっしゃられました。
    ”子供たちのためなら我慢するよ”・・・と。
    そうして村の歴史に幕を閉じました。
    私はそのひと言に心が揺さぶられました。
    「そうだこれからは本来私がやりたかったこと、やるべきことをしよう」と。
    あれから30年、ひたすら農漁村をまわり未来へと繋がる活動を続けています。
    映画、舞台、テレビ・・・それぞれの世界で素晴らしい仕事をさせて頂き、
    現在は毎週日曜日文化放送・「浜美枝のいつかあなたと」で有名無名を
    問わず素敵な生き方をなさっている方をゲストに迎えお話を伺う番組は私の宝です。
    芸能界は卒業いたしましたが、”人に出逢う”が私の人生のテーマです。
    そこから多くのことを学び、古希を迎え、これからも旅を続けてまいります。
    かつて映画のフアンの方々もブログを見てくださいます。
    そして私の住む「箱根やまぼうし」では様々な展覧会・コンサート、
    落語会などを開催しております。
    早春の箱根は山桜が満開です。
    これからも、一歩一歩前に進んでまいります。

  7. 遠路天草をお尋ねいただきましたが、所用でお会いできなく残念でした。4月4日~7日まで、食アメメンバーでベトナムのホーチミンへ観光とベトナム料理を堪能する旅で14名の参加でした。こうした海外旅行を年1回を計画し、お互いの交流と世界の食を学んでいます。
    また、浜先生とご一緒できればと願っています。

  8. 恵子さん
    先日は天草にお邪魔し、ほんとうに楽しい
    ひとときを皆さまとご一緒できました。
    恵子さんにお会いできなかったのは残念でしたが
    スーパースマイルの先輩には学ぶことばかりです。
    ヨーロッパをはじめ、様々な研究会は確実に実を
    結んでいますね。
    どうぞお元気で!
    浜美枝

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