小商いのすすめ

「日本よ、今年こそ大人になろう」と提案している平川克美さんを文化放送・「浜美枝のいつかあなたと」(日曜10時半~11時)にお招きしお話を伺いました。
小商いのすすめ 「経済成長」から「縮小均衡」の時代へ」(ミシマ社)を上梓。
実業家、文筆家の平川克美さんは1950年、東京のお生まれ。
早稲田大学理工学部を卒業後、翻訳を主とするアーバン・トランスレーションを友人らと共同で設立。
現在は、ベンチャー企業を支援する会社の代表取締役の他、立教大学MBA特任教授や文筆業でも活躍され、「株式会社という病」、「経済成長という病」などの著書では、右肩上がりの経済成長の信奉者に警鐘を鳴らしています。
私は「小商いのすすめ」を読ませて頂き、タイトルだけみると「ビジネス書かな」と思ったのですが、まったく違い「これからの日本、そして日本人の生き方のヒント」が詰まった一冊で、分かりやすい哲学書のような感じをうけました。
平川さんの生まれ育った町は、町工場の並ぶ京浜工業地帯の小さな街・大田区。みんなが貧しかった昭和30年代の日本の風景。「貧しかったがゆえの豊かさ」を感じられる時代。
まさに私の川崎の長屋での暮らしはそんな豊かさを感じられる子供時代でした。多摩川で水泳を教えてもらったり・・・は平川さんと同じです。
「昭和39年を境に日本の光景ががらりと変化しました。東京オリンピックです。オリンピック以降の高度経済成長の時代に、町の規模、匂い、暮らす人びとの繋がり方、雰囲気・・・以前と以後では、人間と自然との関係が180度転換したということかもしれません」・・・と。
そうです・・・三十年代の町の風景は、「商店街のある暮らし」でした。
私は、小学生になる前からカマドの番を託され買い物かごをさげて近所の商店街にお買い物。魚屋さんでイワシを買い、八百屋さんでキャベツの外側をタダで頂きそこには人々の温もりや匂いがあり、まさに「小商い」の街でした。
平川さんはおっしゃいます。
「ここらで、いったん立ち止まって、自分たちが求めてきたものが何であったのかを考えてみてもいいのではないか、と思っているのです。”立ち止るのには勇気が必要です”」
「拡大均衡の時代は終焉を迎えました、日本人が採用すべき生き方の基本は、縮小しながらバランスする生き方以外にありません。だから「小商い」なのです。」・・・と。
『震災と原発事故』は私たちの暮らしを見直す大きなきっかけになりました。
「小商い」という言葉は、「ヒューマン・スケール」という言葉の日本語訳です。
とおっしゃいます。
スタジオで平川さんのお話を伺っていると、何だか元気がわき、”大人になろう”と心から思えてきました。
たくさん・たくさん素敵なお話を伺いました。
是非ラジオでお聴きください。

放送は5月20日 日曜10時半~11時です。

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