近畿大学・若狭でのフィールドワーク

近畿大学総合社会学部の客員教授として昨年から授業を受け持っています。
前期の担当が私で、後期はイーデス・ハンソンさんです。
「インターンシップ IV」は講義とフィールドワークです。
「暮らしの足元が問われる時代」です。
3月11日から5ヶ月目を迎えました。
東日本大震災は、悲しみとともに、いつもは穏やかに見える自然に獰猛な牙や爪が隠されていること、制御していたと思いこんでいた原発が暴走を始めた時の人間の無力さなど、私達に大きな課題をつきつけました。
私は学生の皆さんに「現場を歩く大切さ」を実感してほしい・・・と思って授業を進めてきました。 頭だけ働かせるのではなく、自ら手足を動かし、全身で生きる喜び、充実感を味わってほしいのです。
理性だけを優先させ、機能性、効率性だけを重視するキカイのような生き方ではなく、感性を高め、美しいもの、美味しいもの、心地よいものに幸せと喜びを感じ取れる生き方をしてほしのです。
「生活革命の時代」を迎えました。
今年も若狭の我が家での2泊3日のフィールドワークをいたしました。
私自身、農村を歩くなかで、そこで抱えている問題を知りました。
若狭の田んぼで10年間米作りも続けました。
そんな体験の中から、IT(情報技術)時代の今日、客観的かつ理論的な視点も欠かせませんが、それだけでは、臨場感や緊張感、あるいは問題の背後に流れる人々の思いなど、大切なものが漏れてしまいかねないと思っています。
学生達が「何を感じたか」感想文をお読みください。
読んだ感想をお聞かせいただけたら幸せです。
そして、この頃思うことは、『政治を司る人たち』には、おおいに現場に足を運んでいただきたいということです。”同じ目線の高さ”に立ち、共に問題と向き合ってほしいと切望します。
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波多瑠衣子
この3日間は、本当に自分にとって大きな時間でした。元々、自然や体を動かすことが大好きな私には、ぜいたくすぎました。こんな貴重な体験ができたのも、多くの人のバックアップがあってこそで、いろいろなところを暑いのにもかかわらず、つきっきりで案内してくださった松井さん、アトリエに私たちを入らせて下さった渡辺先生など、たくさんの人の支えによって私たちの旅が出来たと思います。
そして、2日目の夜に地元の農家の人と話せたおかげで、「やまぼうしを近大農園にしよう」というすばらしい案も出ました。私たちの農業をしたいという思いを浜さんが聞いてくださり、自分のやりたかったことへのひとつのステップを踏めたような気がしました。
本当にたくさんの人々に恵まれたこの旅は、この夏の大きな思い出となりました。
久保佑馬
今回のインターンシップの事に関して、自分が感じたこと。それは、「自分のやりたい事」です。大自然にかこまれたこの土地で、本当に農業に携わりたいと思いました。牛のふんのにおいはきょうれつだったし、田舎の暑さを感じました。しかし、ひぐらしやその他大勢の生物の鳴き声がここちよいBGMになり、居心地やすい空間に2日間もいられたことを誇りに思います。現地の農家の松井さんと話したり画家の渡辺さんの話を聞いたりして都会と田舎の違いが、本当に身に染みました。都会じゃ味わえない話、経験、先生の絵の色づかい、全てが本当に自分の中で心に残る経験になりました。このインターンでつちかったことを、一社会人になった時に、少しでも役立つようにこれから大学生活もあと少しですが過ごしていきたいと思います。この旅行を通じて一番心に残っていることはBBQでの松井さんの息子さんとの会話です。自分の考えが正しいわけじゃないが、自分の考え方も一つの考え方なんだと思い、少し安心しました。浜さんと話していた、若狭のやまぼうしでの「近大農園」の一期生として、ずっとこれがつづいていけるように、少しでも役立てるように勉強を続けて生きたいと思いました。
青山昌也
今回のフィールドワークを通じて農業がいかに今後の日本の社会に大切かという事が身近に感じとれる事が出来たが、反対に、いろいろな話を聞いているうちに、現在は若い人がとても少なくなっており、相次いで農業や畜産業が閉鎖されているという現状や、人と人とのつながりのおかげで、集落が守られてきているのだということも分かり、とても良い経験になりました。そして、今後、私達2回目のフィールドワークメンバーを中心に近大農園をどのように進めていけば良いかを考えなければいけないと思っています。
濱田美保子
今回のこのフィールドワークを通して、一番感じたことは、農家のかたたちは、みんなそれぞれ自分のやりかたを工夫しながら農業をしているということです。個人個人は自己流で農作物をつくり、経営のしかたも、つくるものも多様ですが、みんな常に向上心をもってとりくんでいると思いました。自分の努力度が一番目に見えるのが農業だと思うので、意識が高い人が多いと思いました。人と人とのつながりもきっかけがないとなかなか生まれてこないと思うのですが、協力なしにはやっていけない農家では一番深められるものだと思いました。
行田光毅
8月8日~10日にかけて、福井県の大飯町でインターンシップを行った。いざ大飯町についてみると、大自然が広がっていた。やまぼうしも昔ならではの作りで、風情があった。体験学習は大変勉強になった。渡辺淳先生のお話に、畜産農業やきのこの栽培、炭作りをなさっている方々の苦労話など聞くことができた。この体験は、自分の将来の夢に結びつくのではないだろうかと思った。
松井さんにも大変お世話になり、2日目のBBQの時には、若い方の農業に関する話も聞けた。この2泊3日のインターンシップで、自分の視野を広げることができ、本当に参加してよかったと心から思った。
小森健太
やまぼうしにやってきて最初に感じたのは、本当に自然が多いところだなということでした。また、若州一滴文庫を見学した際、作りの趣きはモチロンのこと渡辺先生の指導等に対する考え方、「道具と場を与えているだけ」ということがとても深い言葉のように思いました。
酪農家や野菜農家などは、以前の小せがれネットワークでみたように後継者不足があるようであり、問題点をみてとることができました。
今回のことにより人と人との関わりの大切さとその時代の流れによる薄れというのを改めて知り、当たり前と思っていることこそが、もう一度考え直すべきことであると思いました。
フィールドワークを通して感じたこと
後藤大輝
今回の若さのフィールドワークを通して、若狭の文化や、農業の楽しさ、つらさ、難しさを感じとることができました。
まわりに見えるのはきれいな川と緑の美しい山、そして広い田んぼにはえる稲ばかりで、同じ日本とは思えませんでした。
2泊3日でけっこう時間があるからゆったりできると思っていましたが、たくさんの場所を訪れたのですぐに時が過ぎていき、もっともっとここを知りたい、農業のことを知りたいと思いました。バーベキューのときも農家の人にたくさんの貴重なお話を聴くことができ、とても参考になりました。この貴重な経験を今後の人生に生かしていきたいと思います。
宮田朝衣
今回のフィールドワークはとても勉強になり、楽しくて、だけどくたくたになる程疲れました。教室で黒板に向かって農業や地域の事を学んでも、それは形だけのものであって、それもとてもいいことなのですが、実際に体験するのとでは全く違うなと感じました。
それはいい意味でもありしんどい面もありました。あんなに気持ちのいい風も壮大な滝も田んぼの美しさも味わえるのは実際の現場だけです。しかし、農業の大変さや、若者の少なさを味わえるのも現場だけです。この貴重な経験を必ずこれからは自分の糧にしていくつもりです。
荒木靖彦
僕は今回のフィールドワークをすごく楽しみにしていました。期待通り、自然がいっぱい、というよりほぼ自然しかないようなところで、とても気持ちの良いところでした。
いろんなところに行って、いろんな体験をしました。この体験の素晴らしさを他の人に伝えたいです。しかし自分の撮った写真を見ても、その時の感情とか、写真の外の景色とか、その場の空気は感じられません。このインターンシップでは「現場を歩くことの大切さ」を学びましたが、それさえも現場を歩いて初めて理解することができました。このフィールドワークで、今までの講義のまとめをすることができたと僕は思っています。何より楽しかったです。だからこの思い出は忘れません。学んだことも忘れません。このインターンシップに参加して本当に良かったです。きっとまたこのメンバーでやまぼうしに来ます。
花立智司
二回目のインターンシップですが、去年とはまた違う楽しみや学びを味わえました。松井さんや渡辺さんなど、たくさんの方々と再会でき、農業の話や油絵の話などをたくさん聞き、一緒にお話をして、交流を深めました。特にうれしかった事は、名前を覚えていてくれた事です。
今回は受講生ではなく、つきそいという形で参加しましたが、受講生達を見ると、去年のインターンシップを思い出し、何を学んだか、何を話したかなど、いろいろなことを思い出し、そして今回のインターンシップでは、どんな事を経験したのか、また経験した事をこの先どう生かすかを思い出したり考えたりしたい。