浜美枝のいつかあなたと ~仲代達矢さん

文化放送「浜美枝のいつかあなたと」(日曜10時半~11時)
今回はお客様に俳優の仲代達矢さんをスタジオにお招きいたしました。
日本映画の黄金期を彩った名優、黒澤明監督作品「七人の侍」、「用心棒」など数々の作品に出演されました。
仲代達矢さんは1932年、東京のお生まれ。1952年、俳優座養成所に入所され、舞台劇「幽霊」でデビューされました。
これまで「どん底」、「リチャード三世」、「ソルネス」など舞台で芸術選奨文部大臣賞などを受賞。映画やテレビでの分野でも様々な活躍をされています。1975年より、舞台俳優養成のための私塾「無名塾」を主宰。この秋には石川県・七尾の「能登演劇堂」でシェイクスピアの大作「マクベス」が上演されます。
今回はお芝居のお話はもちろん、現在、講談社+α新書から発売中のご著書「老化も進化 」を中心にお話を伺いました。この本には、70代半ばを迎えられた仲代さんの演劇哲学 、人生哲学、そして65歳の若さでお亡くなりになられた奥様、宮崎恭子さんの思い出が率直に語られています。
8月23日と30日の2回分の収録でしたから、寺島アナウンサーと私はこの名俳優の”ひとり舞台”を独占させていただいた気分、至福の時を頂きました。
「妻が逝って、早いもので13年になります。若い時にずいぶん苦労したつもりですが、 今までの長い人生の中でも一番の試練でした。生きるための苦しさと、愛する者を失う哀しさとはまったく別のもので、後者は遥かに大きいようです。」
奥様を失った喪失感は予想以上に大きく、なかなか立ち直ることができなかったようです。病床にあっても常に明るく「人生どのように生きるのが美しいか」「さあ、人生のグランドフィナーレの幕をあけるぞ」・・・と、彼女は最後まで誇り高く、勇気を持って生きようとしたのです・・・と。妻であり、同士、仲間であったご夫妻のお話には崇高さを感じました。
奥様は「男に惚れるようじゃあ、女優はできないわ」と結婚を機にスパッと女優業を辞められました。 後には脚本家・演出家としても仲代さんを支えられてきました。
仲代さんは「今の自分は赤秋(せきしゅう)の時を迎えている」と仰います。一人で老いてゆくことへの不安は確かにあっても、力を抜き、敢えて大きな挑戦に「真っ赤な秋を真っ赤に生きる」と低い良く通る声でこちらをしっかり見据え語ってくださいました。 
ラジオでは素晴らしいお話をたくさん伺いました。ぜひ、日曜10時半~11時まで文化放送「浜美枝のいつかあなたと」でお聞きください。(8月23日、30日放送)
かつて東宝撮影所で10代の私は、遠くの仲代達矢さんを仰ぎ見ておりましたが、目の前にいらっしゃる仲代達矢さんは俳優としての仲代さんではあるのですが、76歳とは到底思えない「人間・仲代達矢」が静かに語りかけておられるのでした。
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