ゆうゆうサロン

昨日(14日)雑誌”ゆうゆう”の読者の方々と、東京・目白の椿山荘で「旅とおしゃれと人生と」をテーマにお話をさせて頂きました。新緑の美しい庭の見える会場は、おしゃれをした女性たちでいっぱい。
第1部はスタイルスト石田純子さんの
“もっと楽しく、センスよく~大人の旅スタイル”
石田さんのアドバイスによって旅することが楽しくなりそうです。
第2部で私は”箱根の暮らしと旅での出会い”をテーマにしました。
“ゆうゆう”での4年間の連載を一冊の本にまとめてくださいました。
浜美枝 凛として、箱根暮らし
ゆうゆう読者は50歳代から60歳代。連載開始当時60歳になったばかりの私。読者の皆さんと共に身近な暮らしを見つめ直し、等身大の自分の気持ちを、ありのまま語らせていただきました。
これまであまりプライベートについて語ってこなかった私ですが、働く女性として感じたことや子育てをしながら感じてきたこと、あるいは母でも妻でも女優でもないひとりの人間として感じたことなど・・・。
ありのままを語ることは、とても新鮮であると同時に、厳しい作業でもありました。けれど、連載を通して自分を振り返ることで、私自身、しっかりリセットできたような気がします。
昨日は同世代、ちょっと下の世代、年齢を越えて同じ女性同士。とても楽しいおしゃべりができました。
私の女優時代。
「名優たちに囲まれていた60年代の東宝撮影所」。1961年の私は17歳、映画デビューの年でした。今思い出すと夢のような時代、まさにキラ星そろい・・・
スターの時代でした。
「銀座の恋人たち」
「キングコング対ゴジラ」
「クレージー作戦」
「無責任シリーズ」で植木等さんたちとの共演の時代もありました。
今のようにスタイリストの方がいるわけではなく、スタッフの方々と衣装を決めていました。当時の撮影所の雰囲気は忘れられません。映画のよき時代に仕事ができたことが、私にとって一番の収穫だったと思います。
私の憧れの中の憧れ、原節子さんを何度もお見かけしました。いつも背筋を伸ばし歩く姿が美しいのです。原さんの美しさは何かあたりをオーラで包むような「気」がありました。
そして旅の始まり。
イタリア映画に魅せられていた私は迷うことなくイタリアに向かいました。17歳のひとり旅。数々の名作を生んだチネチッタ撮影所、大フアンのマストロヤンニさんの芝居、見たい!一生懸命さが何より雄弁です。マストロヤンニさんの楽屋までたどりついたのですから。額に光る大粒の汗に、俳優の仕事の結晶のようなものをみたのです。
女優という仕事に、どこか徹底できていないでいた私の気持ちをふっきらせてくれたとでも申しましょうか。その時にご一緒に撮らせていただいた一枚の写真。私の宝ものです。
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マストロヤンニさんの額の汗に当時の「私」は突き動かされたのでした。
それからたくさんの旅をしてきました。なぜ・・・旅をするのか。私自身にとって”旅”はいつも学校でした。塾であり、思索の場でした。
いつか教わったことがあるのですが、昔、旅という字は、今の旅行の旅ではなく「賜る」という字を書いて「賜ぶ(たぶ)」と読んだそうです。人の出会い、人から必ず恩を頂く。ちょっと”おしゃれをしてこれからも心賜る旅”を続けたいと思います。
そんなお話をさせて頂きました。読者の皆さまの日ごろの思いも語っていただき、和やかに会を終えました。
ゆうゆうは今年創刊7周年になります。これからも私達女性の身近で素敵な存在でいてくださいね。
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