山桜

山桜の蕾が・・・。
東京のぽかぽかと暖かい陽気とは箱根はちょっと違い、朝晩はまだ少しの冷え込みが感じられます。
先日、仕事の合間をぬって千鳥が淵の桜を愛でてまいりましたが、私の住む箱根は山桜が蕾を開きかけております。まだ、箱根は春到来・・・に少しの時間が必要のようです。
居間の窓から見える富士山は今日も真っ白な雪の帽子をかぶっているし、朝、庭に出て日陰の霜柱を踏む音に、ふっと、いつにない寂しさを覚えたのは、この箱根の長い冬の暮らしのせいでしょうか。
子どもたちの巣立ちを見届けた母鳥は早朝の山歩きの途中で鶯の鳴き声に、そっと耳を傾け、安堵しながらも、そこはかとない孤独感のなかで春を待ちわびているのです。
子育ての時代を卒業して、「正真正銘自由の身よ」・・・と爽やかな開放感に浸っている私。
親元を離れて暮らしている子ども達。
私は不安など微塵もなく、仕事への夢と希望の日々ですが・・・。
ちょっと、寂しい・・・。
「ママが寂しいなんて、全然似合わないわ。明日も仕事でしょう。頑張って」と凛としたその声に、母親の私は、娘がいつの間にか甘える側から甘えられる側にまわっていることに気づいて、ジンと感慨にひたります。
山の桜が開花したらご報告いたしますね。